煌めき 2 (ページ2)

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「Aさん？」

颯爽と消えていった有志くんと祐希を見送り、
再び紙とタブレットとをにらめっこし始めたところに
今度は別の来客がやってきた。

『おはよう藍くん、今日はどしたの』

「「今日は」とかやめてくださいよ

　用なくても話し掛けたいのになんか否定されてる感じ」

まあ今日は用あるから話しかけたけど、とかなんとか言って
にこにこしてる藍くんは昨日の真面目な顔をした藍くんとは
まるで別人みたいで、と考えた瞬間に
昨日至近距離で感じたものとおんなじ匂いが鼻を掠めて
やっぱり同じ人か、なんてよく分からない思考がぐるぐると。

「昨日はほんとすいませんでした

　部屋戻って改めて考えて、

　マジなんであんな分かりやすい

　告白みたいなことシタノカナッテ」

「告白」からあとのフレーズが
　あまりにもカタコトすぎて私は手を叩いて笑う。

『はいはい、もう忘れとくから早くアップ始めて』

「え、いや忘れないでくださいよ」

『うるさいよ？お子様のくせに』

「ちょ、えそれはないですって」

あからさまにむくれた顔をした藍くんの背中をぽんと押すと
思ったよりもしっかりとしていてこれまた頼もしいな、なんて。

小走りで群れに向かって言った藍くんは
「Aさ～～ん！忘れんでくださいね～～！」
と途中で1回言ってからは、もう振り向かなかった。

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