69杯目 ページ23
「んんっ!?/////」
ちゃんと、答えた、のに・・・!
太宰さんは私の初めてのキスを奪った。
とても激しく。
(キスって、こんな感じ、なのっ?)
角度を幾度も変え、舌も絡ませてくる。
頭がどんどん真っ白になっていく・・・
「んん、やぁっ・・・/////」
息が苦しい。
私の片手は無意識に太宰さんの腕を掴んでいた。
している間はとても長い時間のように感じられた。
そしてようやく、太宰さんは唇を放してくれた。
「んっ、ぁっ、はぁ、はぁ、ーーー・・/////」
瞬間私は太宰さんの方へと倒れてしまった。
体に力が入らない。
太宰さんは私を受け止めてくれた。
頭が、回らない・・・
「ひ、どい、」
「マスターがいけないんだよ。
よりによって中也なんかに、しかも名前を呼び捨てだなんて・・・。私にはしてくれないのにどうしてだい?」
「どうして? それはこっちのセリフ。
ちゃんと答えたのに、私の初めてを・・・/////」
「へぇ、そうだったのか。嬉しいね、つまりマスターにとって私は特別な存在になったということだね」
パシンッ!
気づけば私は太宰さんは叩いていた。
気味の悪い笑顔が一瞬にして驚きの表情に変わっていた。
「人を弄ぶのも大概にしろよ・・・。
あんたはなんの責任もなしにそうやって沢山の女の人を泣かせてきたのか?
最っ低ぇっ・・・!
私はそんな歪んだ、自分勝手な愛なんて欲しくないっ!」
私は急いで病室を出た。
乱歩さんや与謝野医師が視界に入ったが気にせず探偵社を出ていった。
裸足で街を走り抜ける。
涙が溢れて止まらない。
向こうにいた頃はただの笑い話にしてたけど、現実はこんなにも辛い気持ちになるのか。
太宰さんのことは恋愛的に好きというわけではない。
なのになぜ、こんなにも心が苦しいのか。
あれが本当の「誰かに愛されること」なのだとしたら。
私は一生、愛なんて欲しくない。
ごめん、夢の影。
やっぱり自分を大切にだなんてできないよっ・・!
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チョコミント - 面白いです! (9月18日 19時) (レス) id: d1016c78dc (このIDを非表示/違反報告)
Wiyu(プロフ) - 名無しのインティライミさん» わぁああありがとうございます! 合格できるよう頑張ります!! (2019年1月17日 19時) (レス) id: 282d795185 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのインティライミ - 受験頑張ってください!応援します!いつまでも待っているので、無事合格するのを願っていますよ!! (2019年1月17日 6時) (レス) id: 24c67caab3 (このIDを非表示/違反報告)
Wiyu(プロフ) - ヨルさん» キャー(≧∇≦) ありがとうございます! 頑張ります!! (2019年1月12日 1時) (レス) id: 282d795185 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - 受験頑張ってください!来年でも再来年でも何時でも待ってます! (2019年1月12日 1時) (レス) id: dd4205d183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Wiyu | 作成日時:2018年9月23日 2時