酒場のマスターはトリッパー (ページ38)

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36杯目ページ38

皆で探偵社に戻ると、樋口さんが座って待っていた。

え、何でまだ居るかって？

だって見たいじゃん、あのシーン‼

谷崎さんと敦君は樋口さんの前の席に座り、その他(私も含め)は後ろに並んだ。

「あの、えーと、調査のご依頼だとか。それで・・・

「美しい！」

っし、キターーーーー！

「睡蓮の花のごとき果敢なく、」

(睡蓮の花のごとき果敢なく、)

「そして可憐なお嬢さんだ」

(そして可憐なお嬢さんだ)

「(どうか私と心中していただけないだろうか？)」

ドゴオォォオン！

そこではい来ました！

国木田さんの華麗なる投げ飛ばしと言う名の殴り！

そしてセリフも完璧・・・！

「え？」

「ああー・・・、お気になさらず。今のは忘れて続けてください」

国木田さんはお兄ちゃんを連れて部屋に入っていった。

殴られる音と怒号が聞こえてきた。

「平和だねぇ～」

「「え⁉」」

私の独り言に反応したのか、谷崎さんと敦君は私の方へと振り向いた。

「・・・それで、依頼というのはですね」

樋口さんは何事もなかったかのように話始めた。

変人慣れしているのかなと思ったそこの敦君達。

君達はまだ知らない・・・

この人も充分変人であることを・・・

僕君→太宰さん大好き
樋口さん→僕君大好き
紅葉の姐さん→鏡花ちゃん大好き
森医師→ロリコン
銀ちゃん→無口

何だろ・・・

マトモな人間少なすぎない？

探偵社はもっと酷いけど・・・

太宰さん→自殺マニア
国木田さん→理想主義者
谷崎さん→シスコン
ナオミちゃん→ブラコン
与謝野医師→解体好き
乱歩さん→見た目は大人、心は子供
敦君→脳内常春
賢治くん→そもそもの常識が・・・

ねぇ、メンバー全員何かしら問題あるってドユコト？

でも惜しい！

ショタコンがいたら四大コンプレックスが揃うのに！

そんなことを考えていたら樋口さんからの依頼の話は終わっていた。

敦君にとって初任務、そんでもって初バトル。

国木田さんがこの街での注意事項を説明中。

私は言いたい、この街の警察に。

指名手配するぐらいなら街のど真ん中にそびえ建ってるビル襲撃しろやコラ。

そこのボスなんか殺人以前に未成年者を自称妻にしてる罪で逮捕できるぞ！

そして太宰さん、深刻そうに語ってるが、それあんたの元部下、元弟子‼

敦君達は任務を遂行するために探偵社を後にした。

「さて、私もそろそろお暇するかー・・・」