79，矛盾に引き裂かれようと ページ34
「おつかれ緑谷君」
「えっ、Aちゃん…！？」
ご飯を食べ終えた皆が
先に宿に戻ってしまった後に
ちょうど緑谷君が帰ってきた
「どう、どうしてここに」
「うーん、緑谷君待ってた」
「ぼぼぼぼぼ僕！？」
自身を指さしてギョッとする緑谷君。
オーバーリアクションは健在だなぁ
「どうだった？洸太君とやらは」
「うん…やっぱり
なかなか仲良くしてくれそうにないや」
八の字に眉を下げる緑谷君を見て
私も笑みがこぼれる。
それから歩幅を合わせながら
宿に足を進めた
「Aちゃんなら、何て言う？」
「その洸太君って子に？」
「うん…」
緑谷君いわく、そのこはヒーロー自体を
嫌っているらしい。
ヒーローどころか、個性ありきの
超人社会そのものに対して、だ。
緑谷君の話を聞きながら常々思う。
…私と同じやん
「まぁ、誰が言っても
騒音にしか聞こえないと思うよ」
「オールマイトとか、でも？」
「おそらくね」
私の時がそうだったから、
その子の気持ちが手に取るように分かった
「その子自身の問題だよね。
こればっかりは」
「そうだよね…やっぱり僕みたいな
市民Aみたいなのじゃ…」
「そんな事ない」
「え？」
「私は緑谷君に救けられた事あるよ。
何回でも」
人の言葉は、人を動かす力がある。
弔に言われたように、
緑谷君に言われたように、
私を認めてくれた存在が
私を動かした
「私じゃ何の力にもなれないけれど、
確かに緑谷君は才能を持ってるから」
緑谷君の手で、
その子も救けてあげてほしい。
私のような、人間になる前に
「ごめんね、アドバイス的な事
言えてないけど…」
「ううん！ありがとう、元気でたよ。
Aちゃんにもちゃんとあるよ、
人を動かす力」
「そかな」
照れくさくなって頬をかいた
「それじゃ、男子の寝室こっちだから」
「うん、じゃあね。おやすみなさい」
「おやすみ、Aちゃん」
お互い背を向けて、
通路に沿って進む。
人を動かす力、か…
弔が私みたいに爆豪君を説得したら、
爆豪君はこちらの仲間になるのだろうか？
言葉の力で、彼の矜持を…
「緑谷君…！」
「え？」
角を曲がってしまう前に、
緑谷君を呼び止めた
「緑谷君、爆豪君を…守ってあげてね」
「かっちゃんを？」
緑谷君はよく分からないという
キョトンとした顔で首を傾げている
私はヴィランだ。
ヴィランだけれど…
彼らの日常を壊してあげたくないと
切に願ってしまった
なんて矛盾しているんだろう
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無希(プロフ) - うららさん» 本当ですか！？私なんかで良ければ是非よろしくお願い致します！私がどうしても忙しくて、なかなかコメントできない日もありますが、時々でよろしければお話ししましょう！お話の際にはボードに来て頂くと嬉しいです！未熟者ですが、よろしくお願い致します！ (2019年12月23日 23時) (
レス) id: b532d6044e (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - やっぱり返事をしていただけると嬉しいです！もし良ければ、仲良くしていただきたいですね！コメント等でたまにお話をしませんか？いいお友達になれると思うんです！あ、、、いっぽう的ですいませんこのように作者さんとコメントをしたことがなかったので (2019年12月23日 23時) (レス) id: f77f42d405 (このIDを非表示/違反報告)
無希(プロフ) - うららさん» ひえええ(泣)ありがとうございます…！そう言っていただけることが一番の原動力です…鬼滅の刃！！！！知ってます大好きです！いつか書きたいなあと思っていたので、いつになるかは分かりませんが、頑張ってみます！すっっごく嬉しいです、ありがとうございました！！ (2019年12月23日 23時) (レス) id: b532d6044e (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - 無希さんの作品には、心を動かすものが多いです！なので、知っているのならば、鬼滅の刃の作品も作って欲しいです。ですが、これは、私の勝手なエゴなのであまり気にしないでください。もし今打ち込んでいる作品があるのならそちらを優先してくださいお願いします (2019年12月23日 22時) (レス) id: f77f42d405 (このIDを非表示/違反報告)
無希(プロフ) - 頼れる人が見つかることを切に願っています。うららさんが頑張っていると思うと、私も頑張らなければ！という気持ちを貰うことができました！こちらこそ感謝してもしきれません、本当にありがとうございました！うららさんに幸多からんことを強く祈っています！ (2019年12月23日 22時) (レス) id: b532d6044e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無希
| 作成日時：2017年3月4日 0時
