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蛸と彼女 ページ33

EF「おーいアリエルー!いるかァ?」
「アリエルー!」
アリエル「あ!ジョー!」

私は無視か。

アリエル「来てくれて嬉しいわ!隣の女は誰?」

女って何、女って。酷くない?うわこっわ、睨んでくんだけど。なに平然としてんの隣の男は。
とか思おうとしてたら。

EF「俺の女。」
アリエル「えっ⁈ジョー、彼女できたの!」
EF「失礼なやつだな、こっちのやつも。」

即答で返すなァッ!恥ずかしっ!しかもあくまでこちらの世界とは違うアリエルだぞ!

アリエル「よろしくね。ジョーの彼女さん…!」
「ア、ハイ。よろしくね…。」

宜しくしたくねぇー!握力ヤベェ…!

EF「さてさて、じゃじゃ馬姫。俺さぁ、仲良しこよししに来たわけじゃねぇんだよなァ。」
アリエル「そうねぇ。私も貪欲のプリンセス。彼女から奪いたいものが山積みだから奪おうかしら。」
「なめられてるねぇ。私。」


名はA。
2つ目の名はアースラ様に頂いた、ヴァネッサ。
3つ目の名はリクルーティング用の、クリア。
4つ目の名はジョーが私を思い出した時に言った、氷の女帝。

これだけの仮面を使い分ける私をなめていただいては困る。

4つ目の名前は我がマスター、クリステア様に捧ぐべきではあるが。

アリエル「そこの女。私のジョーをよくも奪ってくれたわね。」
EF「⁈」
アリエル「覚悟しなさい。ジョーに好かれた貴方は私の邪魔なの。欲しいものは力ずくで奪い返す。それが私が貪欲のプリンセスと呼ばれる理由よ。」
「受けて立ちましょう。私はジョーに選ばれた。選ばれなかった貴方の負け惜しみを聞くくらいの余裕はありますしね。負け犬は本当によく鳴きます。」

悔しげに唇を噛むアリエル。

EF「え、待って。俺のために戦おうとしてるわけ、アリエルは。バカだろ。俺なんてヴィランズの手下で、こんな醜い蛸で、仕事しか頭になかったような奴だぞ!Aがいなきゃ恋とか愛とかだって知らなかったのに。」

ジョーは小さい頃からアリエルと隠れて話をしていたらしい。その中で恋や愛を知らなかったと言われれば当然…。

アリエル「あぁ!憎い!貴方が憎い!A!ジョーに気に入られるなんて!貴方じゃないわ!私が!私が彼の隣にいるべきだったのよ!」

ま、そうなりますよね。矛先は。

余計なことを言ってくれるよ。本当に。


「アリエル。さぁ、お手合わせ願おうか。どちらが彼の隣にふさわしいか。」

私は目を金に光り輝かせた。

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甲羅猫 - もちろん☆1番右です。はい。読み進める手が止まらない(語彙力) (2019年12月18日 15時) (レス) id: 381a12205a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チェシャ | 作成日時:2019年7月14日 1時

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