怒りの電流 ページ22
束の間、近くにいた寮生の右手で緑色の火花が散る。すると寮生は弾かれたようにその手で卵を掴み――
「もうウンザリなんだよ！」
投げつけた。
「は……？」
リドルは呆然と声をもらす。歪な形の生卵が赤い髪を伝い、地面に落ちる。
卵を投げた寮生の足元から緑色の電流が走り、他の寮生たちの足から頭へと駆けて消える。すると……。
「新入生の言う通りだ！」
「変なルールばっか押しつけやがって！」
「お前の事情なんか知るか！」
「飯くらい好きに食わせろ！」
「自由を返せ！」
今度は卵だけではなかった。ティーカップや本、さらにはブリキのバケツが次々とリドル目がけて投げられる。多くはトレイとケイトの魔法に弾かれたが、それでも全てを防ぐことはできなかった。
「あ……」
Aは瞬時に自分が無意識に呪いをかけたことを悟った。自身の怒りが伝染し、寮生たちを駆り立てたことを。
「うんざりだって？」
リドルが立ち上がった。彼は小刻みに肩を震わせ、叫ぶ。
「うんざりなのはボクのほうだ！ 何度首をはねても、どれだけ厳しくしても、お前たちはルール違反をおかす！ どいつもこいつも自分勝手な馬鹿ばっかり！ お前たちがそのつもりなら……全員の首をはねてやる！！」
彼が王笏を薙いだ瞬間、寮生たちの首に枷がかかった。悲鳴を上げて逃げ惑う生徒にも次々と首輪がはめられる。
「おい、お前！ 何でも自分の思い通りになるはずないだろ！？ そうやってすぐ癇癪起こすとこが赤ん坊だっつってんの！」
エースの言葉にリドルは憤怒の表情を浮かべた。
「いますぐ撤回しろ！ 串刺しにされたいのか！」
「やだね。絶対にしねえ」
「うぎいいいいいい！」
リドルが金切り声を上げた途端、地面が大きく揺れ始める。庭中の巨大な薔薇の木が浮かび上がり、エースに狙いを定めた。
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リー・マキトータ(プロフ) - 珠梨さん» 大爆笑しました🤣 ちなみに読みは『エウシーダ』で、二つのスワヒリ語を合体させた造語です。 (4月1日 14時) (
レス) id: 042fe54ac4 (このIDを非表示/違反報告)
珠梨(プロフ) - タイトルを入試だ☆と読んでしまった自分は…… (4月1日 14時) (レス) @page2 id: ac62a72ef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リー・マキトーマ | 作成日時：2020年2月28日 9時
