9,富士山だ！ ページ10
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──代表選考会から数日後。
日本代表「イナズマジャパン」のメンバー達を乗せたバスは、代表選手用宿舎のある河口湖に向けてその走りを進めていた。
「いよいよ始まるんだ」という興奮で昨日はろくに寝付けず、のりかを明け方近くまで雑談に付き合わせてしまったAだが、それが祟って眠く──なってしまうことはなく。
バスの心地よい揺れも手伝ってうとうと──することもなく。
「富士山だーっ！！」
じゃんけんで明日人から勝ち取った(その明日人はじゃんけんでAの隣を勝ち取ったのだが)窓側の座席から、窓に張り付くようにして、Aがバスの進行方向にその輝く目を向ける。
「お〜！！」
「すげー！ デケー！」
Aのその声につられて、周りに座る面々も窓から富士山を眺め始めた。特にテンションが上がっているのは伊那国中のメンバーだろう。
「富士山がそんなに珍しいか？ いつも教室の窓から見えるだろ」
「分かってないなぁ凌兵！ 分かってない！！」
「何がだよ……」
Aの後ろから冷めた声を投げかけるのは、やはり灰崎。
「いつも見える富士山と今見えてる富士山は別物なの！ ……それに、こんなに近くで見たことないもん！」
「……そーかよ」
まぁAが楽しんでいるならそれでいい──と、とても中学１年生が２年生に向けるものとは思えない保護者的思考を持つ灰崎の余裕は、次の瞬間その対象によって見る間に崩された。
「出た、愛想悪い崎凌兵」
「意味の分からねえあだ名を付けるな！！」
どちらかの喧嘩をどちらかが買えば、後はもう誰かしらが可能な限り大人数で止めに入るほか争いの収束への道は消えてなくなる。
今回の場合、「それあだ名か……？」「ただの悪口じゃ」などと皆が一斉に考えるというロスタイムが生じてしまったため、止めに入るのが一拍遅れた。
よって争いもその分長引く──と思いきや、バスの停車が思わぬ助け船となって、第ｎ回灰崎VSAは幕を閉じた。思わずほっとため息をもらす伊那国ズ。
「着いた……！ 着いちゃった！」
「そりゃ着くに決まってるだろ」などなど、一瞬にしてAをムッとさせるようなワードをいくつか思いついた灰崎だが、実際に口に出したのは「段差よく見て降りろよ」だった。どちらが年上なのか分からなくなってくる。
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ヒメアミ(プロフ) - 尊都さん» ほ、本当だ……！(↑)が1文字分ずれてました……！！すみませんすぐに訂正します🙇♀️ご指摘コメほんとに助かります、ありがとうございます！！✨ (10月17日 14時) (
レス) id: a3a881f0ea (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - ひややっこさん» ほ、ほんとですかめっちゃ嬉しいです……！！！！！！🥹💓私もはずみんと同じ空間に存在したい人生でした…………応援ありがとうございます！これからも引き続き頑張ります！！🔥💪🏻 (10月17日 14時) (レス) id: a3a881f0ea (このIDを非表示/違反報告)
尊都(プロフ) - 33話のアッキーに訂正するはずみちゃんのイントネーション設定と違くないでしょうか？ (10月17日 0時) (レス) @page34 id: 6a52012404 (このIDを非表示/違反報告)
ひややっこ(プロフ) - めっちゃ面白いしはずみんちゃんがめっちゃかわいいです！！！！！皆の気持ち分かる…これからも応援させてもらいます！！📣 (10月16日 23時) (レス) id: 38a6d254ff (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - みい・フローラさん» コメントありがとうございます！！ う、嬉しすぎる〜〜……！😭これからも楽しんでいただけるよう頑張っていきます！💪 (10月10日 22時) (レス) id: a3a881f0ea (このIDを非表示/違反報告)
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