29,巨大な壁 ページ30
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「──口だけなら何とでも吠えられる。今の俺達に、あれに対抗する実力はない」
対するフィールドの悪魔は、きっぱりと言い切る形でセリフを被せてきた。
その表情は長い髪に隠され伺うことができない。しかし莉亜には、灰崎がその奥でギリッと悔しげに歯ぎしりをしたように見えた。
本当はこんな、「フィールドの悪魔」としての矜持に関わるようなことは言いたくない──けれども、言わざるを得ない。なぜならそれは揺るぎようのない事実なのだから。
自分自身に腹が立つ、そんなふうな思いが伝わってくるような気がして、莉亜の表情もやや重くなる。
あの灰崎でさえも、
「でも気持ちで負けてたら、勝てるものも勝てなくなるよ」
「その通りだ。お前達は、世界の力を見せつけられたくらいで怖気付くのか？」
言外に真反対の意味を滲ませる風丸に、豪炎寺も続いた。
「クラリオがここに来たのは、ビビらせるためじゃない。俺達の本気を試しに来たんだ」
さすがこの場で一番の先輩というべきか、３年生達の言葉は弱気になりかけるメンバー達の気持ちをどんどんと立て直していく。
ハッとしたような表情を浮かべる者もいる中、タツヤが改まった顔になって口を開いた。
「日本が本物なら、牽制することで更に強くなる……ということか」
「そういうことだ」
豪炎寺が満足げに頷く。
円堂もキャプテンとして、何よりひとりのサッカーを愛する少年として、目の前の仲間達ひとりひとりの心へと直接呼びかける。
「皆、面白いじゃないか。お前達はワクワクしないか？ 胸の奥から込み上げてこないか？ 何かこう……すっげえアツいのが！」
尊敬するキャプテンのその言葉で、莉亜の中に先程芽生えたアツい気持ちが再び燃え上がる。
世界は広い。自分より実力が上の選手とは、この先突き進んでいく世界の舞台で数えきれないほどぶつかることになるに違いない。まだまだ強くなれる──まだまだ上へ行ける。
明日人もその目に満天の光を携えながら、円堂の想いに応えた。
「円堂さん──いえ、キャプテン！ 俺何かワクワクしてきました！」
「皆、世界の壁は厚い。目の前に分厚い壁があるなら、それをぶち壊せる大砲になればいいんだ！」
頷く彼ら日本代表の顔に、もはや憂慮の色はなかった。
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ヒメアミ(プロフ) - 尊都さん» ほ、本当だ……！(↑)が1文字分ずれてました……！！すみませんすぐに訂正します🙇♀️ご指摘コメほんとに助かります、ありがとうございます！！✨ (10月17日 14時) (
レス) id: a3a881f0ea (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - ひややっこさん» ほ、ほんとですかめっちゃ嬉しいです……！！！！！！🥹💓私もはずみんと同じ空間に存在したい人生でした…………応援ありがとうございます！これからも引き続き頑張ります！！🔥💪🏻 (10月17日 14時) (レス) id: a3a881f0ea (このIDを非表示/違反報告)
尊都(プロフ) - 33話のアッキーに訂正するはずみちゃんのイントネーション設定と違くないでしょうか？ (10月17日 0時) (レス) @page34 id: 6a52012404 (このIDを非表示/違反報告)
ひややっこ(プロフ) - めっちゃ面白いしはずみんちゃんがめっちゃかわいいです！！！！！皆の気持ち分かる…これからも応援させてもらいます！！📣 (10月16日 23時) (レス) id: 38a6d254ff (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - みい・フローラさん» コメントありがとうございます！！ う、嬉しすぎる〜〜……！😭これからも楽しんでいただけるよう頑張っていきます！💪 (10月10日 22時) (レス) id: a3a881f0ea (このIDを非表示/違反報告)
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