勝利の女神 (ページ9)

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※今年のシーズン

『りょーすけくーん！！！！』

亮「Aさーん！！！」

今日から亮佑くんが一軍へ上がってきた
大声を出して、抱きしめ合い感動の再開を果たした僕達に、周りの目はちょっぴり冷ややか
いいじゃんか、騎士が２人ともいなかったんだからさ
亮佑くんは痛いぐらいに僕のことぎゅーってして、僕も同じようにぎゅーってした

亮「お待たせしました」

『一緒に頑張ろうね！』

亮「はいっ」

それからは、僕の方が亮佑くんにべったり
世間では亮佑くんと大基くんが僕にべったりなイメージだろうけど、実際のところお互い様なんだよ
一緒にキャッチボールしたりストレッチしたり
ケータリング食べに行くのも一緒

遥「なんでそんな２人はベッタリなんすか？」

卓「淺間いたら３人でベッタリですよね？」

亮佑くんがトレーナーさんに呼ばれたため、ベンチに座って遥輝くんと卓也くんと雑談中
よく分からないけど、僕は遥輝くんの膝の上に座ってる
痺れても責任取らないからね！

『んー？亮佑くんが入団した時に運命感じたから？』

「「運命！？」」

『だってさ、名前が似た感じでしょ？きしさとときしさき』

遥「まぁ、確かに？」

『それに誕生日も一緒だし』

卓「淺間は？」

『大基くんは……僕の一目惚れ？(笑)』

「「はぁ！？」」

『だって気づいたら三人で一緒にいること多くなったんだもん』

亮佑くんの時は僕から積極的に絡みに行ったけど、大基くんは本当に気づいたら一緒に居るようになった
んー、思い出せない

亮「戻りました」

『おかえりー！』

僕のお腹に回っていた遥輝くんの腕を退かして膝から降りる
さ、亮佑くんともう１回キャッチボールしよーっと

『亮佑くん、今日ご飯行こーね』

亮「はい！」

遥「え、俺も連れて行ってくださいよ」

『今日は亮佑くんと二人がいいからまた今度ね』

えー！とぶーたれる遥輝くんと、無言の訴えをする卓也くんを放置してグラウンドに出ると、後ろから抱きつかれた
顔だけ上に向けて見た顔は、不満たっぷりな遥輝くん

遥「Aさんが連れて行くって言うまで離しませんからね」

『遥輝くん、明日行こうね、だから離してね』

遥「今日がええ」

『もう……』

僕が折れるしかないかな、って思った時騎士が救ってくれた

亮「俺もAさんと二人がいいので、」

亮佑くんが遥輝くんの腕を解いて僕を抱きしめた
後輩の行動に遥輝くん唖然
さすが騎士
さ、騎士と何食べようかな

end