依存疾患３

第98話 柳生side ページ6

柳生side

〜〜荷物検査、制服チェック中〜〜



私の名前は柳生比呂士



周りには紳士と呼ばれております



____紳士か…


本当は私は紳士なんかじゃない


私だって自分を優先したいし我慢だってしたくない




たまに自分の小学生の頃からの肩書きを捨てて好きな事をしようと思ったけど怖くてそんなことが出来ない腰抜けです





ふわっ

黒い何かが私を横切った


柳生「そこの君！待ちなさい今日は荷物を検査の日ですよ！！」


振り向いたのは人ではなく人間の服を着た天使だった


絹のように滑らかで真っ黒な髪

陶器のように白いけど透明感のある肌色

左右対称の形の整った眉毛


時の流れを忘れるほど綺麗な美しさ


自分がなぜ呼び止めたのか忘れるほどに…



忘れる？



貴方「ごめんなさい。ちょっと急いでて…」



あああぁ………あぁァ………！！


なんて美しい声なんだ……



その顔その声だけでドロドロとした気持ち悪い感情が貴方様に出会えた喜びに変わっていく…


浄化だ…




どんどん私が綺麗になっていくのを感じます…


貴方「？？あのバック見ないんですか？」


柳生「えっ！？あっ！！？いやそのすみません。貴方様に声をかけてしまい。いや女神様」


私は何を言っているんだ
これじゃあ引かれるだけじゃないか


貴方「女神様って面白い冗談ですね。じゃあ用がないなら私はこれで」

緊張して頭を下げていたがチラッと顔をあげると

顔をあげるとその女神様は笑っていらした…




引いてない？




なんて寛大な心をもったお方なんだ…



貴方side


〜〜部活に向かっている途中〜〜


普通にやばいよ！


まさか今日に限って精市が起こしに来ないなんて！



しかも荷物検査の日とかぶるなんて！



てかさっきの人やばい人だな

初めて会う人に女神様なんて

中二病かって思っちゃった！


急いでて顔はよく見てないけどメガネだったのは覚えてる


まあ、きっと今後関わらないからどうでもいいけど




そう思って私は足を早めた

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