+１９６+契約 ページ1
ＰＭ３：４６
夏の終わりの、九月。ここで起こった出来事を思い出す。
切っ先の部分だけの４分の１くらいの長さのこの武器に被害者として触れた。
変な気分…
頭上、体の側面でヒュンヒュンッと回したり
切っ先を誰も居ない方へ突き
持ち手に手を滑らせ切っ先側を持ち、柄の方を叩きつけるように振るう。
「凄い…綺麗。」
『…武器を振り回して綺麗なんて言われるとは思っていなかったです。』
満足いったので「お返しします」といって彼女にそれを握らせた。
３方向からの視線に少し不快感のような、違和感のようなものを感じ
とりあえず、男二人の方は見ないように彼女に視線を向けた。
『まぁ、なんとなくコレの扱いもわかりましたし
あの男の思惑に乗るのも癪ですが…
貴女が未熟なまま、今回の戦いに参加し敗北するのは私も気分が悪い。
一方的なものではありましたが
交換条件…契約のようなものも交わしてしまいましたし。
…よって、本日から割けるだけの時間は貴女に注ぎます。
基礎中の基礎、人としての最低限の生活と体術に関して責任を持ちましょう。』
目を見開く彼女らを放置して
時間がないことを理由に持参した肩掛けのバックをその場に置く。
中身は朝食の段階で作っておいた軽食。
恭弥さんがお持ちになるかと思って作り始めたが
六道骸に聞いて、彼女の生活環境が整っていないことを思い出した。
まぁ、実際のところあまりというか、おまけというか…だ。
凝ったものも作ってないし、とりあえずここに冷蔵庫があるかとか
保存体制も知らないから今日１日の食事分にしかならない量。
ここで最初によって来るのは予想通り城島犬。
鼻を寄せ、警戒したまま中身を問うてきた。
特に考えもせず
すぐに「食事ですよ、軽いものですけど」と答えれば
中身を勝手に探り始める。
どこか諦めつつも「貴方用じゃないですけどね」と加えた。
聞く耳持たず、中を漁る姿を眺め、完全に諦める。
この人たちに何言っても無駄だったな。
「契約って何。」
『…貴方には関係ありませんよ。六道骸と私の契約ですから。』
比較的まともなこの男は今回の話の要ともいえる部分に指摘を入れたが
あいにく、対面した時点で言ったようにこの人らと話をするはなっからゼロだ。
直接関与しない、この人たちには左右されない内容を
事細かに、ご丁寧に解説するほど時間の猶予はない。
渋々、といったところだろうが「そう…。」と呟き、彼は目を逸らした。
「あの…」
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優波 - お話とても素敵です！続き楽しみにしています。更新頑張ってください！ (12月26日 0時) (
レス) @page31 id: bb04c2cc27 (このIDを非表示/違反報告)
睡-ｽｲ-(プロフ) - 蜜柑さん» 先の見通しを立たせるのに時間を要し、お返事も先延ばしにしていてすみませんでした……。また少しづつ書いていけたら、と思っていますのでお暇な時にでも覗いていって下さったら幸いです。 (2022年4月25日 14時) (レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
睡-ｽｲ-(プロフ) - お稲荷さん» お時間をいただく返事、更新で申し訳ありません。先の展開に少し見通しが経ったのでまた時間がある際に更新していくので宜しければまた覗いていってくださいね (2022年4月25日 14時) (レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - とても面白く一気読みしてしまいました！！次の更新も楽しみに待っています！ (2022年2月27日 11時) (レス) id: 33c0f3033a (このIDを非表示/違反報告)
お稲荷(プロフ) - 設定やストーリーがとても自分好みで、つい何度も読み返してしまうほどのお気に入りの作品です。更新再開を楽しみに待ってます！ (2022年2月11日 11時) (レス) @page14 id: 12617f35c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡-ｽｲ- | 作者ホームページ：https://twitter.com/sleep_d_urtk?s=09
作成日時：2021年8月14日 19時
