+２１９+彼らと共に居る自分 ページ24
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「何を難しい顔をしとるんだ、巳國」
沈黙したままコロネロくんの問いに対する答えを
自分の中に見つけようと黙考していたのは確かだが…。
まさか彼のような…お世辞にも聡いとは言えない、少し鈍い人にまで指摘されるとは。
それ程ありありと仏頂面でもしていただろうか？
それとも無意識のうちに眉間のシワでも寄っていたのだろうか？
声をかけられてハッとして跳ねるように顔を上げれば
そこにあるのは至極不思議そうな表情で小首を傾げている先輩の姿。
「先輩」だというのにその所作は少し彼を幼げに見せる。
『いえ、少し…コロネロ君の問いに対して黙考を。』
「……。」
「モッコウ…？」
『…、少し、答えを考えてました。
私の誰にも負けない何かとは、一体何なのか。まず持っているのか。』
自称する人間もまぁ、珍しいだろうが
恭弥さんに応えるべく、基本的にどんなことでも見聞きすれば真似事は出来る。
全くできない、という程の不得意は…パッと出てくるものはない。
あの男による幻覚に関しても、赤ん坊くんによって与えられた拳銃も
老師によって教わる血流・気のコントロールや実際の空気を読み取ることも
基礎はそつなくこなしてきた。…つもりだ。
突発的なこと、一般的に関わることのなかった事象でも
それなりに、数さえ踏めば理解はできる。
でも、そんな私のオンリーワンって。誰が相手でも勝るものって、何？
自我さえもつい最近取り戻したような私にそんなものは存在するのだろうか。
「持っているも何も、お前は頭が良いだろう！」
『え、』
彼が快活にいつもの笑顔を添えた放ったのは、私にとって突拍子もない言葉だった。
ここで頭の良し悪しを挙げても、戦いの場面において
それをオンリーワンとするのは…違うのでは？
「お前は天才だと京子や山本が言っていたぞ！
説明も、口数が少なくとも伝わる的確な教え方だと！」
『先輩、それはあくまでも学校での…学問での長所であって。』
「そうとも言い切れないぜ。」
おそらく、褒めて下さっているというのに否定的な言葉を入れそうになる
それを遮り、彼はまた赤ん坊くんを連想させる不敵な意味を浮かべた。
「いいか、巳國。
リボーンが言うにはあくまでも、ボンゴレの強みは組織力。
個が強いことも前提条件だが、組織においての強みでもいいんだ。
お前…ボンゴレ１０代目の風の守護者のオンリーワンは
“組織の中にいるお前”を見て、見つけていいんだ。コラ。」
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優波 - お話とても素敵です！続き楽しみにしています。更新頑張ってください！ (12月26日 0時) (
レス) @page31 id: bb04c2cc27 (このIDを非表示/違反報告)
睡-ｽｲ-(プロフ) - 蜜柑さん» 先の見通しを立たせるのに時間を要し、お返事も先延ばしにしていてすみませんでした……。また少しづつ書いていけたら、と思っていますのでお暇な時にでも覗いていって下さったら幸いです。 (2022年4月25日 14時) (レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
睡-ｽｲ-(プロフ) - お稲荷さん» お時間をいただく返事、更新で申し訳ありません。先の展開に少し見通しが経ったのでまた時間がある際に更新していくので宜しければまた覗いていってくださいね (2022年4月25日 14時) (レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - とても面白く一気読みしてしまいました！！次の更新も楽しみに待っています！ (2022年2月27日 11時) (レス) id: 33c0f3033a (このIDを非表示/違反報告)
お稲荷(プロフ) - 設定やストーリーがとても自分好みで、つい何度も読み返してしまうほどのお気に入りの作品です。更新再開を楽しみに待ってます！ (2022年2月11日 11時) (レス) @page14 id: 12617f35c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡-ｽｲ- | 作者ホームページ：https://twitter.com/sleep_d_urtk?s=09
作成日時：2021年8月14日 19時
