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+105+空気不足 ページ10

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リ「おい、しっかりしやがれ。」

『!? っあ…うん、ごめ、なさい』



息することを忘れそうなくらい取り乱した
あれ以来恭弥さん以外の前で動揺を見せてしまったのは、初めて


思考が停止しかけて、気が付いたら強く握りしめていた拳を
棒とも呼べない、さっきから変化しっぱなしのそれで、か?

赤ん坊くんは相棒のカメレオンの変化した長い棒でペシペシ叩いていた



おかげで拳の力は抜け、ヒュッと口から空気が供給される
息ができる。意識もハッキリした。


私の様子を見かねたのか、赤ん坊くんは
「俺たちは調べがつき次第すぐに出るつもりだが、
お前は自分の意志が固まってから来い、中途半端な状態で来るんじゃねぇ」
と言い残して立ち去った。



赤ん坊くんに取り残され、呆然と立ち尽くしていた

何を迷っている、そんな時間は残されていないのに
もう、事は大きく動き早急に対処しなくてはならないのに


あの人が、危ないかもしれないのに


結局拾われた命は持ち主の使役なくしては活動できないのか

指示がなくては動けないなんて、それは生きてるのかと問われたら
私はきっと答えられないのだろうな。まるで人形だ。


あの時と何ら変わらない





…まぁ、今はいい


一度だけ、確認がてら恭弥さんの電話にコールしてみる



RRRR..

RRRRR...


RRRッ____...




『……でない。』



ギュッと数秒目を瞑り、再び瞼を開けるときには
私は雲雀邸に向かって歩き出した


正直言えば、この選択は恭弥さんを考慮して導いたものではないけれど

彼は不本意でしょう、でも私の全ては彼である
きっとまた過保護だと、煩わしいと思われてしまうんだろう

説教、叱責、いくらでも甘んじて受け入れますから
どうか無事でと祈り、速足で病院を後にした



私は私のために貴方を探しに行く

何より、あの人に手を出すような愚昧(ぐまい)な輩は…。







雲雀邸、私の部屋に行きつく。


スカートの下に隠した鉄扇のホルダーを一度外し、スカート・ベストを脱ぐ
胸元のリボンを少し雑に取り外して、机の上に投げ捨てる


代わりに卓上に転がっていた暗器に目をやる。
…これも持っていこうか。



女学生にしては少なめの衣類の中から適当にブラックのスキニーを取り出し、穿く



下がズボンになればそれだけで動きやすさは格段に変わる
一度取り外した鉄扇のホルダーを付け直す



そして卓上のそれ(・・)と携帯電話をズボンのポケットにしまう。

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睡-スイ-(プロフ) - ますしんさん» ますしん様コメントありがとうございます!そうなんですよね…昔はさほど気にならなかった辺、大人になったからこその損得勘定なのでしょう…大人になんてなるもんじゃないですね…←なるべく濃く書くことを意識するあまり直ぐ話がいっぱいになってしまいますが… (2020年2月6日 15時) (レス) id: 3400204ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ますしん - 確かにその差にツッコミたくなりますよね。お気に入りするんなら評価もできるだろ!って…この作品、内容が濃くて読んでいて楽しいので更新速度低下は悲しいです…それでも見続けるので更新頑張ってください!! (2020年2月6日 15時) (レス) id: 378183aadc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:睡-スイ- | 作者ホームページ:https://twitter.com/sleep_d_urtk?s=09  
作成日時:2020年1月25日 16時

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