【REBORN】何が一般的かなんて分からない (ページ41)

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+８８+２つの衝撃ページ41

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ひったくり犯の連中はどいつもコイツも
派手な武器に頼りっきりの単純な動きを繰り出してばかり

数さえ多ければ圧倒できるとでも思ったのだろうか？
…なんとも浅はかだなぁ

相手の拳を左手で受け止め、そのまま引っ張り
前のめりになった相手の首筋にタクティカルペンを突き立てて体勢を崩させる

もちろん加減はしている、皮膚への貫通は無い。

一方で、返り血を浴びる訳にもいかないので
ペンを皮膚には刺さないが、容赦なく顔面を蹴り倒した奴もいる
浴衣に触れようとした奴だ。

彼の私物をこんな奴らの体液で犯すわけにはいかない。
許せない。

そういった奴にはタクティカルペンの先端とは逆
自身の拳を相手の腹部に、蹲ったところを容赦なくいかせて貰っている

個人的に気分が良かったのは相手の蹴りと私の蹴りが
足の平でぶつかり合った時、威力負けせず相手の方が体勢を崩したこと

女である以上どうしても鍛えた男性に力負けしがちだ。

近くにいい例がいる。
あの細身でありながら恭弥さんに力技は効かない。

まぁ、こんな連中に勝ったところで、と言ってしまえば…そこまでなのだが

矯正対象とも接触はするが
私は極力短時間で相手を鎮め、反省させることを優先しているから
戦闘、というほど戦わない。

つまり恭弥さんとしか殆ど戦わない私の力量を測る物差しは
恭弥さんしかいないわけで彼に常に負けていると私自身の成長がわからない

どれだけ鍛錬を積んでも男には力だけでは勝てないのでは？

そう思ったことも少なくない
故に、こうやって小細工や戦い方の工夫で恭弥さんと張り合っている

でも、かなり勢いをつけたなかなかの体格の男と「蹴り」という
単純な攻撃の力比べで相殺を越え、体勢を崩させたのは我ながら衝撃を受けた

…衝撃を受けたのは相手もだったようで

そいつは「ッんだ、コイツ…ｯ！女の蹴りじゃねぇ！」
と声を荒げて、顔を歪ませ冷や汗をかいていた

私にとって優越感を感じる衝撃

対して相手は焦燥感・畏怖を感じている様子

そういう男の感情は伝染して連中の顔色はどんどん悪くなる

今の出来事に加え、こんな格好の私に一斉にかかっても勝てない
仲間の数がどんどん減っていくという現状

ジワジワと相手の戦意が削がれているようで
残り少なくなった周囲の奴らも半歩後退して私を見つめている。

そいつらの視線を無視して恭弥さんの方を一瞥するとほとんど終了だ。
さて、こちらもラストスパートをかけないと。