+61+正月遊び ページ14
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何かを企んだ笑顔。
今となっては見慣れたものだがやはり身構える。
崩れることの無いその笑顔。
相変わらず趣旨を先に言わないのは悪い癖だと思うんだが。
『今回は何に対するその笑みなんですか?』
ツ・ディ「「(リボーンの奴、完全に警戒対象だ…。)」」
リ「今ディーノんとこのファミリーとツナのファミリー
2つの集団で正月対抗戦をしてんだ。
でもツナの方がダメダメでな、今
圧倒的なまでの負け具合、更にはマイナスという数値に少し固まる
容赦なく暴露された結果に大半がタハハ…と小さな声で苦笑い。
特に笹川先輩と獄寺さんは顔に影を、自身の肩を落とした。
獄寺さんはまぁ…いつもの感じだと
「十代目?のお役に立てなかった…」とかそういったことだろう
笹川先輩は何?元凶か何かなの?
どうにも気になってしまい、横に立っていた沢田くんの肩を
チョンチョンと人差し指の先で二度ノックした。
大きな目をキョトン、と開いて向き直った彼に問う。
『あの…聞くのも大変心苦しい反応されてる方も居ますけど
…マイナスって一体何があったらそうなるのですか?』
私の問いに口角を引き攣らせ苦笑い。
聞いたのを少しだけ申し訳なく思うけれど
どうせ巻き込まれるのなら、せめて詳細くらい知っておきたい。
話を聞けば笹川先輩が先陣を切って挑んだ『おみくじ』
おみくじで得点を競う、というのも些か罰当たりな気もするが
それどころか、一気に何枚もおみくじを引く先輩は変わってらっしゃる
『…で、話の流れ的には私は沢田くん側になったとして
一体なんの競、ぎ…?…競技に出ればいいんでしょうか?』
新年の遊びを競技と呼ぶべきか否か
イマイチよく分からず言葉に詰まるが赤ん坊くんに問うた。
ニヒリ、といつもの笑みを少し深め口を開いた。
リ「もうおみくじもカルタも、
大体の正月遊びはやっちまったからな。
お前に出てもらうとしたら“だるま落とし”だぞ。…あれだな。」
女性の腕の中、彼が指さした先には数人の男が何かを担ぐ姿。
河原脇ではそれらを積んでいたであろうトラック
それは一つ一つバラバラで考えたらよく分からないものだったが
男たちが積み重ねた最終形態は立派すぎる『だるま落とし』
現在地点から見てもその大きさはかなりのものだと分かる
その大きさは通常のだるま落としの比にならないな
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作者名:睡-スイ- | 作者ホームページ:https://twitter.com/sleep_d_urtk?s=09
作成日時:2019年9月23日 16時