【REBORN】神様なんて居るはずない

+２６+Ｂ・Ｃ総大将 ページ29

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応接室でゆっくり寛いでいると放送部のアナウンス。
内容は草壁さんが伝達してくれた棒倒しのチーム編成の通達



『そろそろ棒倒しですね。』

雲「Ａの総大将はあの小動物だっけ？」


『沢田綱吉くんですね…そうです
あの赤ん坊くんが家庭教師として付いている、という彼です』


雲「ふぅん…Ｂ・Ｃの総大将は？決定の報告が上がってないようだけど」



言葉からは興味が薄そうではあるものの
ソファから立ち上がり、窓の外の騒ぎを眺めている。

あーあ、また良からぬことを考えてらっしゃる。



『まだ決定していないそうです。

本来は縦割りの代表者が総大将を務めるんですけど…
まぁ、その代表者がやられちゃいましたし
誰が強いだなんだと次の候補を決めかねているそうです。

しかもＢ、Ｃの２チームの合計人数は多すぎる。
３年生のみに絞ってもそれでも候補は５０を超えますからね。』



ほら、また口元を緩めている。


この時点で彼が何をしようとしているかは察した。
そして即座に沢田くんに同情。

いや、最近の彼の様子だとどうにか切り抜ける…のか？


…無理か、他の３年がピンチヒッターとして総大将になるならまだしも



雲「沢田綱吉、って言ったっけ？
あの小動物とあいまみえれば赤ん坊に会えるかもしれないな」


『…まさかＢ・Cの総大将として出られるおつもりですか。』



この人が相手じゃあね…同情の余地しかない。


私の問いに答えるより先に出口に向かって歩み始める。

扉に手をかけるとドアノブを捻る前にチラリとこちらを一瞥しながら


雲「まぁね？」


と楽しげに目を細めながら出て行った。


制止する気も無かったけれど考え直す気など無かったんだろう

一切の迷いなくサッサと出ていっちゃったんですけど…



一人取り残された空間で「…はぁ……」とだいぶ深めの溜息を吐く


ただでさえ３：７のチーム編成で怪我人続出の予定で大変なのに
恭弥さんが参加しちゃったら怪我人が増加する気が…


私もいい加減出て、保健委員を動かすよう草壁さんに取り合わないと


飲み掛けで置いていくのも失礼か

カップに残ったブラックコーヒーを一気に喉に流し込む


恭弥さんの分と私の分のカップを並べ「あとで洗わないと」と考えながら
トートバッグを肩にかけ直して小走りで応接室を後にした。



廊下を進むと草壁さんを発見した。

事のあらましを伝えると顔を引き攣らせ「保健委員だけでは足りんな」と呟く




あー…苦労なさってるんだなぁ

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