【REBORN】神様なんて居るはずない

+１４+珍しく緩む表情 ページ16

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静かなイラつきから一変して楽しそうに笑い
赤ん坊くんと対峙してるが、微かに聞こえる火が導火線を駆けていく音


獄寺さんは気絶していて、沢田くんが必死に掴んでいる真っ最中



これの犯人もキミか

確かに、素晴らしいね。



眩く閃光を放ち始めた爆弾


恭弥さんは飄々と笑みを浮かべたままで私と同じくらい後方に飛び退いた

私は恭弥さんの方を眺めるように見たままで
恭弥さんは私をチラリと見ると、お互いの視線がに交わる。


それが合図の代わり


私は先程赤ん坊が立ってた中央の長机を短い動作で蹴り上げて起こす。

それを壁の代わりにして、私も恭弥さんも机の影に隠れる



これらの動作を数秒以内でやるのが当たり前になってるのが不思議。

同時に爆弾は激しく光を放ちながら爆発した。


机という名の壁を作っているにもかかわらず爆風で髪が乱れる


光が収まると手櫛で軽く髪をなおして机越しの、窓際の様子を見る

…まぁ、なんと見事な壊れっぷり
私はパラパラと破片が落ちるのを眺めた。



「また会いたいな。」



この人は壊れた部屋など興味無いんだろうか。
それとも先程の赤ん坊くんに対する興味が勝ったのか。

部屋などには目もくれず赤ん坊くんたちが去っていった方を眺めている。


逆に私は部屋に目を向けた。

蹴りあげた机を一度正常な置き方に直して見ると表面の塗装は焦げていて煤まみれ。


あーあ、コレは新調する他ないな。



『初日から部屋を破壊、ですか。』


「代わりにいいものを見つけたんだ、良しとするさ」



口元を緩めながら赤ん坊や沢田くん達が去っていった先を見つめている


この人の戦闘狂っぷりは未来永劫治ることは無いなと横で静かに呆れる。

そのおかげで私が存在することも理解しているし、否定はしないけど


それに、珍しく私も赤ん坊と３人組…計４名に興味を持ちつつあるわけだ



『あの赤ん坊…凄く面白かったですね。』


「！…たしかに。君を笑わせるなんて相当だね。」


『私は別に能面じゃないんですから。笑う時は笑いますよ。』


「珍しいことには変わりないじゃないか。別に悪いことじゃない。」



宥めるように言いながらも口元が弧を描いている

小馬鹿にしているのか、なんなのか
意図はよく分からないけど…ちょっと不服だな。


それが顔に出ていたのか「今日は珍しく表情がよく変わるね」と
探るような視線を受けたので意図して表情の緩みを締め直す。



そんなに緩んでたのかな。

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