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肝が冷えた
心臓がキュッとして、空気が冷たい
ああ、これはまずい、逃げないと
私の脳が緊急事態を察知して、咄嗟に足を一歩後ろに踏み出した
その距離を詰めようと、ティナリはもう一歩足を私の方に踏み出してくる
幸い背中に壁はなく、阻まれはしないようだ
いつもはよく回らない頭も今はよく働いていて
こんな時じゃなくて、死域を駆除している時に働いて欲しかったな
なんて考えていた
そんなことをほっと少ししていると
私の心を呼んだのか、行かせまいと手首を掴まれた
……今日はお家に帰れるかな
「てぃな「ねぇ、この傷何って聞いてるんだけど」……は、はひ」
ティナリの顔の怖さと、言葉の圧で舌がうまく回らない
足が震えてきた
死域よりも怖いよ、この私の幼馴染くん
「えっと…その……さ、散歩のときにこけて…ね」
「へー」
そういうと、ティナリはしゃがんで私の足の傷を見た
「よくこんなにいろんな場所にこけただけで傷ができたね」
顔の血がさーっと青ざめていくのがわかる
これはまずい
「それに、こんなに深い傷こけただけじゃできないと思うんだけど」
「…そ、そうかな」
血の巡りがわかる気がする
さっきまで治っていた傷の痛みがまた出てきた
ちらっといまだにしゃがんで私の傷を見ているティナリを見ると
視線に気づいたのか、上目遣いでティナリが私のことを見てくる
いつもなら、なんだこの可愛い幼馴染は
なんて思うはずだが
今は怖すぎて思わず目を逸らした
そんな私を見てティナリは「はぁ…」と何回聞いたかわからないほどのため息をついて
腰に手を当てながら立ち上がった
「とりあえず、処置が先。話はそのあとね」
怖い顔のままのティナリも、私の止血の仕方が雑すぎて処置が先だと判断したらしい
私はティナリと繋がったままの手首を引かれ渋々足を運び始めたが、やはりいつも通りの速さで歩けない
そんな私を見かねたティナリは、手首を離したかと思えば
私の前でしゃがんで「ん」というのだ
「…え？」
「いつも通りに歩けないんだろ。
おんぶだよ、おんぶ。ほら」
お、おんぶ？この歳でおんぶはちょっと無理がある
というか、さすがに幼馴染だとしてもちょっと触れる面積というか、なんというか、
…恥ずかしい
必死の抵抗で私は首を横に振った
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風鯨(プロフ) - 甘雨ちゃんの財布さん» ありがとうございますすすっっ！！告白嬉しいですっ！wこれからも、甘雨ちゃんの財布さんに好きですって告白されるような良い物語の展開が作れるように頑張ります…！ (5月8日 21時) (
レス) id: ee6a2f1bbe (このIDを非表示/違反報告)
甘雨ちゃんの財布 - 好きです。(告白) (5月7日 21時) (レス) @page34 id: bf3dd9c151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風鯨 | 作成日時：2023年3月27日 19時
