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「ちょっと、コアラみたいなことしてないでさ………とりあえず帰るよ、冷えちゃうからね」
そういって私の襟に手をかけ引っ張り上げたティナリ
私はティナリの力には到底及ばないため負けてしまい無理矢理立たされる形になった
「ほらA、ってなんでずっと俯いてるのさ」
Aらしくないじゃんといい、私の頬を両手で包み込んだティナリは私の顔を持ち上げた
その瞬間私はティナリと目があった
「…っ、ぅう……っ」
「え、ちょ、A？なんで泣いて…」
私は思わずティナリの顔を見て堪えきれず泣き出してしまった
そんな私の様子を見てティなりは目を大きくさせびっくりしている様子だった
困ったような顔をした後にティナリはポケットから自身のハンカチを取り出し、私の涙を拭いてくれた
「ごめん、僕言い方きつかった？」
「っ、ち…がゔ……っ」
私を困った顔で見るティナリはどこか悲しげだった
「じゃあどうして？」
優しい声と顔で私に聞いてくれるティナリ
ゆっくりでいいからねといって、私の背中をさすってくれた
「……ぅんっ」
とんとんと一定のリズムで私の背中を優しく叩いてくれるティナリ
涙もだいぶ落ち着いた
それを見かねたティナリが私に声をかけた
「もう戻ろうか？身体が冷えちゃうよ」
「…ティナリ、先戻ってていいよ、私…まだここにいたい」
まだ私はここにいたかった
落ち着くからだ
「…そっか、なら僕もここにいるよ」
「…へ？」
「こんな夜遅いのにここにAを1人置いて家なんて帰れないよ」
そういってティナリは大木の根元に腰を下ろして空を見上げた
私1人ここに置いて行けない
そんな少しの言動でもキュンとしてしまう私に嫌気がさす
今更無駄だっていうのに…
昔から当たって砕けないと何に対しても諦めがつかない私
それは私がいちばんよく知っていた
「ね、ティナリ…」
「ん？」
ティナリの名前を呼ぶと、葉に隙間から入り込んでいる月の光がティナリを優しく照らしていて
幻想的で思わずうっとりしてしまうほどだった
「…ティナリっ」
「なに」
再び呼ぶと困ったような顔をしたティナリ
これで最後だから
私のわがままいってティナリを困らせてもいいかな
じゃないと
「………すき」
諦めがつかないんだ
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風鯨(プロフ) - 甘雨ちゃんの財布さん» ありがとうございますすすっっ！！告白嬉しいですっ！wこれからも、甘雨ちゃんの財布さんに好きですって告白されるような良い物語の展開が作れるように頑張ります…！ (5月8日 21時) (
レス) id: ee6a2f1bbe (このIDを非表示/違反報告)
甘雨ちゃんの財布 - 好きです。(告白) (5月7日 21時) (レス) @page34 id: bf3dd9c151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風鯨 | 作成日時：2023年3月27日 19時
