18.熱海旅行 ページ18
.
いや、先輩に今日笑顔のことを言われたばっかりだ。
シャオロンさんとコネシマさんを見習おう。
A「私なんかで良ければ注がせてください〜！」
にっこりと笑顔を貼り付けて、
ハマダ部長の元までそっと移動する。
松本部長は私の見ない表情に驚いた顔を一瞬見せたが、ちょうど挨拶をしてきた別部署の人間へと即座に向き直ってしまった。
ハマダ部長「おお、ありがとうね〜！」
A「全然ですよ〜」
笑顔。笑顔。
コネシマさんとシャオロンさんはさっきの女の子ネタがウケたのか、いつの間にかオネェさんのようにクネクネと先輩方にお酌をして笑いをとっていた。
ハマダ部長「いや〜、見てわかる通りウチは男部署でね。華がなくて困ったもんだよ」
A「私も華というほど華ではないですよ」
ハマダ部長「いや、十分可愛らしいよ。浴衣美人はいいねぇ！」
世辞でも、褒められるのは嬉しい。
…嬉しい、けど。
ハマダ部長「特に髪型が艶やかでいいね。ちょっと後ろ向いてご覧よ」
A「うしろ…ですか？」
ハマダ部長「そう、うなじが好きなんだよね」
なんだか、少し嫌な流れだな。
…と、思いつつもほぼ2人のラリーでは会話転換もなく。
私はゆっくりと後ろを向いた。
ハマダ部長「おお、いいねぇ〜お酒のつまみだね。」
A「は、ははは…」
普段見られない所を見られているからだろうか。
それとも、少しの不快感が腹中をうごめいてるからだろうか。
じっとりと変な汗が湧いて出てくる感覚がする。
ハマダ部長「あ、お名前、聞いてもいいかな？」
A「え？……あー………」
……どうしよう、ちょっと嫌だと思ってる自分がいる。
でも別に触られてるわけでもないし、これをセクハラだって思うのは被害妄想が過ぎる？
いやいや、そもそも別部署でも上司だから名乗らないのはダメだよね。
どうしよう。
ぐるぐると目が回るくらい思考を一瞬で巡らせて、
名乗るくらい平気、と言い聞かせて再度笑顔を貼り付けて振り向いた。
が、名前を名乗る前に空気は一転してしまった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 607人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月夜(プロフ) - 是非是非更新してください〜！！！！ (12月2日 10時) (
レス) @page20 id: dce85de801 (このIDを非表示/違反報告)
𓆛 - 見つけた時には既に更新停止になっていて、続きを読むのを諦めながらも、お気に入りにしていつか更新される事を願ってました！ 作者様のご負担にならなければ是非更新再開して頂けると嬉しいです。 戻ってきて下さりありがとうございます、おかえりなさい(*_ _))*゜ (11月24日 17時) (レス) @page20 id: 9e680aee3d (このIDを非表示/違反報告)
かんづめ - すっごい好きです！できれば続きみたいです、無理にとは言いませんので！ (2020年6月30日 22時) (レス) id: c082722a5b (このIDを非表示/違反報告)
るなお(プロフ) - 全てが好きなので続き読みたいです…！更新お待ちしております、！ (2020年6月30日 22時) (レス) id: 6effbfd928 (このIDを非表示/違反報告)
ルキ - もう全体が好きすぎます！できたら続き書いてください！めっちゃ気になります！ (2020年6月30日 20時) (レス) id: a52e442f29 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：相生葵 | 作成日時：2017年3月1日 8時
