8話 ページ9
『詳しいことは分かりませんが、超合金レアメタルで作ったと言っていた気がします。』
名前は紙にそう書いてベルとスクアーロに見せた。すると2人の顔つきが険しいものに変わった。
「ただの足枷にとんでもねぇ素材使ってんじゃん？」
「こりゃあ一筋縄じゃいかねぇな…。」
その後も、レヴィの雷の炎でスクアーロの剣を硬化してみたり、ルッスーリアのメリケンサックで連打を打ち込んでみたり、ベルの嵐の炎で分解を試みたりと試行錯誤したが、やはり鎖には傷ひとつ付くことはなかった。
「ししっ、まじでバケモンみたいな金属だな…。」
ベルは若干冷や汗をかきつつそう笑う。そこでずっと傍観していたマーモンが口を開いた。
「これ、どうやって取り付けたんだろうね。」
ここまでしても傷の付かない超合金レアメタルだ。足に付ける時だって同じくらいの苦労をしたのではないか、とマーモンは考えた。
「なぁ名前。これが付けられた時のこと思い出せね？」
そう言われた名前は、7年ほど前の記憶を必死に遡った。もうだいぶ記憶が薄れてきていて、一体いつからこれが自分の足についていたのかさえ、思い出すのに一苦労だった。そして名前はふと、記憶の彼方から有益そうな会話を思い出した。
『付けられた時のことは曖昧で覚えていませんが、これを付けた男が「鍵は溶かした」と言っていました。』
これを見て幹部たちの考えはまとまった。この足枷は元々真ん中が開く形で、名前の足をセットして閉じたのだ。ならば簡単。鍵で開ければいい。
「マーモン、出番じゃん。」
「ム…タダでやる気はないよ。少なくともAランク1回分の報酬は貰わなきゃ。」
ベルは「守銭奴が…」と呟いて承諾した。マーモンはベルの承諾を得て、ふんっと鼻を鳴らし、ふよふよと名前に近づく。
「僕レベルの術士になれば、見たことのない鍵を生成するなんて造作もないよ。」
マーモンがそう言うと瞬く間にその手に小さな鍵が現れた。そして、マーモンでなくては入れられないくらい小さな鍵穴に幻覚で作られた鍵を差し込む。
鍵は見事にはまって、名前の足からゴトンと足枷が落ちた。
「マーモンないすー！…ってかこれ重すぎじゃね？何キロあんだよ。」
『感覚的に言えば、片足3キロくらいです。』
「それって両足で6キロ弱じゃないか…よく動けたね、君。」
ベルやスクアーロは軽々持ち上げるが、赤ん坊の姿であるマーモンには持ち上げることさえ出来なかった。
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夢(プロフ) - Twitterフォローさせていただきました。よろしくお願いいたします。 (2022年6月14日 8時) (
レス) id: 6425fa7392 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - こちらこそ、親切に教えてくださってありがとうございます!! (2022年4月16日 0時) (レス) id: 069036dd65 (このIDを非表示/違反報告)
巫女月 - みっきーさん» わざわざ数ある中から探していただいて、ありがとうございます…！ (2022年4月16日 0時) (レス) @page2 id: 44a9584735 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - 了解致しました！先程フォローさせていただきました！よろしくお願い致します(*´`)♡ (2022年4月14日 14時) (レス) id: 39298dc62b (このIDを非表示/違反報告)
巫女月 - みっきーさん» 作品名も一緒にユーザー名に書いてありますので、かなり分かりやすいかと思います…！ (2022年4月14日 1時) (レス) id: 44a9584735 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：巫女月 | 作成日時：2020年12月23日 2時
