11話 ページ12
XANXUSからの目線の圧に負け、名前は恐る恐る席に座った。小柄な名前はみんなと同じ高さの椅子に掛けるだけで一苦労だ。
そして、スープを手に取って一口飲む。
すると、なぜだか視界がぼやけてきた。続けてもう一口飲んでみる。
すると今度は、視界をぼやかしていた涙たちが粒になってスっと落ちた。
「ルッスーリア…なんか変なもん入れたんじゃねぇだろうなぁ"!」
「まさか!入れてないわよ〜!!みんなと同じ物だもの!お口に合わなかったかしらぁ…?」
名前は慌てて涙を拭きながら首を振った。ルッスーリアが悪いのではないと伝えたかった。
『こんなに温かくて美味しい物を口にしたのは7年ぶりです。』
名前は羊皮紙にそう走り書きしてルッスーリアに見せた。ルッスーリアは安心したのかにっこり笑って「ま!嬉しいわ〜!!どんどん食べてちょうだい!」と腰をくねらせた。
それからまた幹部たちの食事が再開された。名前もその中に混じって、久しぶりの温かい食事を堪能した。時折瞳に涙の膜を浮かべながら。
今日はいつもより、静かな食事になった。
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夢(プロフ) - Twitterフォローさせていただきました。よろしくお願いいたします。 (2022年6月14日 8時) (レス) id: 6425fa7392 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - こちらこそ、親切に教えてくださってありがとうございます!! (2022年4月16日 0時) (レス) id: 069036dd65 (このIDを非表示/違反報告)
巫女月 - みっきーさん» わざわざ数ある中から探していただいて、ありがとうございます…! (2022年4月16日 0時) (レス) @page2 id: 44a9584735 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - 了解致しました!先程フォローさせていただきました!よろしくお願い致します(*´`)♡ (2022年4月14日 14時) (レス) id: 39298dc62b (このIDを非表示/違反報告)
巫女月 - みっきーさん» 作品名も一緒にユーザー名に書いてありますので、かなり分かりやすいかと思います…! (2022年4月14日 1時) (レス) id: 44a9584735 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:巫女月 | 作成日時:2020年12月23日 2時