Vanilla (ページ21)

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あぁぁぁぁ明日から夏休みだなぁぁ！

どうせぼっちなんだなぁ！！！

周りを見ると

大我と北斗は

｢どこいく？｣

｢花火大会あるよね｣

｢一緒に行こうよ、｣

｢行くに決まってるだろ馬鹿｣

とかラブラブしてるし

なんだよそこ最初全然話さなかったじゃねぇかよ！！

朝日は

｢翔太先輩に花火大会誘っちゃった！！やばい！！どうしよう！！引かれないかな！？｣

と叫んでる。

優吾は

｢彼女から花火大会誘われちゃった、笑｣

とニヤニヤして

ジェシーと慎太郎がそれを冷やかしてる

なんだよみんなリア充かよ、

ジェシーと慎太郎も花火大会ふたりで行くのかな

とか考えてると

【下駄箱集合】

と樹先輩から来た。

樹先輩だって暇じゃないだろうに

なんで私なんだよ。

まぁ先輩の言うことは断れないくせがあって、

夏休み前最後のHRが終わると私は下駄箱に向かった

｢なんで呼んだんですか｣

下駄箱にいる樹先輩に聞くと

｢、お前夏休み暇？｣

と下を向きながら言われた。

｢暇ですけど、お陰様でぼっちですけど、樹先輩はモテモテだから暇じゃないですよね？そんなこと聞くためにわざわざ呼んだんですか？ごめんなさいねぼっちで、わたしな、ん、か｣

友達誰にも相手にされない自分が惨めになって沢山喋ってしまった。

｢ごめんなさい、わざわざありがとうございました｣

そこから去ろうとすると

、えっ？

樹先輩に手を引かれてハグされた。

ちょ、まってまって

みんな見てるんだよ？

｢なんですか、みんな見てますよ絶対｣

｢俺のこと見えてない？ぼっちじゃないから俺がいるからさ、泣かないでくんないかな、人にそんなに泣き顔見られたい？｣

泣いてる？

わたしが？

｢うそっ、ごめんなさい｣

｢花火大会、一緒に行こうよ、だめ？｣

断るべきなのに

惨めな私は

｢、いきます｣

と答えてしまった。

視界が開けるとそこは死角になっていて

誰にも見られていなかった。

こういう所も優しいんだなって

だから

モテるのかなって

また頭の中が

樹先輩でいっぱいだなぁ

とか

なんてね、笑

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