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10話 ページ10
バニラと同じ白い肌を傷つけないようにそっと触れながら彼女の中に入り込む
打ち付ける肌の音、淫らな水音、甘美な声が部屋に響けばこの世界には俺と彼女しかいないように感じた
シーツを掴む手に俺の手を絡み合わせて彼女の頬に伝う涙にキスをする
俺にはAの考えている事が分からない
悩みを相談してくれるような関係でもない
それが虚しくて仕方なかった
その涙の意味を知る事が俺には出来ない
2人で達すればもう世界が終わってもいいと思うほどに彼女への愛が増していた
そんな考えもつかの間、絡んでいた手を解かれ体を押し返される
今日はもうこれ以上、彼女に触れる事はしない
愛なんて信じないと決めたのに、君に出会った瞬間いとも簡単に崩された
隣で眠るAの後ろ姿に抱きつく事は出来ず背中を向けて眠りについた
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作者名：あやんちゅ | 作成日時：2021年1月27日 22時
