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＊
…数十分後。
案内された部屋で、私は映画に出てくるプリンセスのように変身を遂げた。
遂げさせられた、と言った方が正しいかもしれない。
舞台の衣装部屋のような大きな部屋で、淡い黄色のドレスに着替えさせられた私は、そこにいたヘアメイクさんたちによっていいようにされてしまった。
「可愛いですよ」
口々にそう言ってもらい、嬉しくなった私は、部屋を出てまた案内役の人についていった。
女優気分を味わえるなんて、すごいパーティだなぁ…
それにしても、知ってる友達に誰も会わないけど…会場に行けば、ほかのみんなもいるかな？
…涼介くんと知り合ったのは、1年前。
友達同士が知り合いでみんなで何度か遊ぶうちに、打ち解けて行った。
特に個人的な感情はないけど、笑顔が可愛くて、爽やかなイケメン。
モテるんだろうなー、私とは別世界の人だな、そんな風に思っていた。
執事「こちらが会場です」
「えっ？ここですか？」
案内役の声で我に返った私は目の前の光景を改めて眺めた。
怪しげなマスクや仮面をつけた男女が集まっていた、大きなホール。
さっき通ったその舞踏会に案内されたのだ。
執事「…はい。奥で涼介様がお待ちですので」
「えっ…？」
涼介“様”って何？
しかもここがパーティって…どういうこと？
半信半疑のまま、会場内に足を踏み入れる。
私だけ仮面をつけていないからか、やけに周りの人からの視線を感じた。
涼介くんや知ってる人はいないかと辺りを見回しながら歩くうちに、肩をポンと叩かれた。
「綺麗なお嬢さん。私と踊ってくれませんか？」
振り向くと、長身でスタイルのいい男の人が、これまた王子か貴族のように私に慇懃にお礼した。
シルバーの仮面をつけているけど、その下はかなり整った顔立ちをしているのがわかる。
「えっ、と、あの…」
どうしたらいいかわからずにいると、その男の人にスッと手を取られ、あっけにとられてるうちに、チュッと音がして手の甲に口付けられた。
「………っ」
途端にほおが熱くなり、そのスマートな所作に見入ってしまったその時。
周りの人をかき分けて、誰かがやってきた。
「…おい、人のもんに手ぇ出すな」
…涼介…くん？
...
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みあ(プロフ) - れんこんさん、ありがとうございます！ (2018年11月1日 13時) (
レス) id: eae51d2417 (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - とっても面白いです！これからも更新頑張ってください!応援してます。 (2018年11月1日 11時) (レス) id: 4e7518460b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みあ | 作成日時：2018年10月31日 18時
