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涼介「…どうぞ、姫」
わずかな段差を降りようとすると、ちょっとおどけて王子様よろしく手を差し出してくれた。
「…ありがとう」
少し戸惑いながらその手を取ってテラスへ出ると、大きな中庭に月の光が差して、とても幻想的だった。
中庭では大きな噴水が月の光を受けて静かに流れており、細い光を放っている。
その周りには真っ赤な薔薇の垣根が広がっていて、まるで中世の貴族の家。
「…すごい…きれいだね」
涼介「…でしょ？」
涼介くんはドヤ顏でそう言って、片手に持っていた赤ワインを一口飲んだ。
そしてまた空を見上げて言った。
涼介「…見て。満月」
涼介くんの横に並び、言われた通り夜空を見上げると、真っ黒な空に浮かぶ神秘的な白い月。
満月って、すごくきれいだけど、どこか謎めいた力を秘めてるような…そんな不思議な感覚に陥る時がある。
そしてそれは、今日の涼介くんの雰囲気と…まるで同じ。
沈黙に耐えられなくて、涼介くん顔をみあげようと思った、その時。
…ぎゅっ。
「……っ！」
後ろから伸びてきた腕に抱きすくめられた。
涼介「……ね、」
「……ん…？」
…どくん、どくん
見た目よりたくましい涼介くんの温もりが徐々に伝わってきて、体温が徐々に上がっていく。
涼介「“みあ”って、呼んでい？」
少し甘えたような声で囁かれて、断ることなんてできない。
「いい、よ…」
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みあ(プロフ) - れんこんさん、ありがとうございます！ (2018年11月1日 13時) (
レス) id: eae51d2417 (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - とっても面白いです！これからも更新頑張ってください!応援してます。 (2018年11月1日 11時) (レス) id: 4e7518460b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みあ | 作成日時：2018年10月31日 18時
