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Ryosuke Side
……どうしようかな。
月の光が薄ぼんやりと室内を照らす。
俺は自分の部屋に入ると、一瞬迷ってから、みあをソファーに降ろした。
まだ起きる様子のないみあ。
…キスで気を失ったにしてはやたらと健やかな寝顔で、なんか無防備すぎて悔しい。
…起きないなら襲っちゃうよ??
…俺かなり無理して我慢してるんだけど?
……もう…
ちょっと、味見しちゃうかんね…
俺はソファーに横たわるみあに覆いかぶさるようにして、唇を合わせた。
ヴァンパイヤだけが持つ独特の嗅覚が、みあの体から豊潤な甘い香りを感じ取り、本能が反応する。
…やべ、味見でおわんねぇ…
まだ起きる様子のないみあの表情をチラリと見て、
あとちょっとだけ、、、と自分を戒めてから、その白い首筋に口付けた。
一度だけでは止まらなくて、何度か繰り返すうちに、たまらない愛おしさと、このまま噛み付いてしまいたいという自暴自棄な感情が俺の中で渦を巻き始める。
起きなきゃいただいちゃうぞ…?
待てなくなった俺は、そのなめらかな肌を味わうべく、舌を滑らせた。
途端。
涼介「………!」
ピリッと静電気のような刺激を感じて、我にかえる。
…多分、相性が良すぎるのか、みあがヴァンパイヤの獲物として至高すぎるのか。
わからないけど、その反応は、俺にとってみあが特別な存在だということを示していた。
涼介「……やーめた」
テラスで夜風にでも当たろう。
みあが起きるまで、待つ。
たぶんこのまま行ったら、見境なく抱いて噛み付いてしまうから。
…俺は、君と生きたいんだ。
…この、不老不死の体を失ってでも。
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みあ(プロフ) - れんこんさん、ありがとうございます! (2018年11月1日 13時) (レス) id: eae51d2417 (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - とっても面白いです!これからも更新頑張ってください!応援してます。 (2018年11月1日 11時) (レス) id: 4e7518460b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みあ | 作成日時:2018年10月31日 18時