誕生日会と約束 ページ4
「ばか!」
リズに思いっきり頭をはたかれて、マシューは頭を抱えた。
「お見舞いに来て、するような話じゃないでしょ!」
「いってー」
私はベッドの上で半身を起こした状態で、ちょっと首を傾げる。
「湖って、家の裏の?」
彼は目を輝かせて身を乗り出した。
「そ。湖の真ん中に島があってさ、建物が建ってるだろ?あれが『開かずの修道院』なんだ。迷い込んだら二度と出られないっていう……」
今度は彼女の肘鉄が降ってくる。
幼馴染なだけあって、容赦がない。
「くだらない話、しないの!やめてよね、最近行方不明事件が多くて怖いんだから」
「行方不明?」
「あれ?テレビ見てねえ?毎日、ニュースでやってんじゃん。若い男女ばっかり、もう何人も消えてるんだぞ。ほんのちょっとした隙にいなくなっちゃうんだってよ」
ダボっとしたトレーナーの裾をずり上げながら言う。
お兄さんのお下がりかな。
ちょっとサイズが合ってない。
胸に大きく入ったロゴも少しはげてきている。
マシューは嫌がるけど、私は一人っ子だから兄弟っていいなあと思う。
「学校でも注意されてるのよ。あんまり一人で出歩かないようにって」
「これだけ多くの人がいなくなってんのに、まだ手がかりナシでさ。悪魔の仕業だって噂もあるくらいで……」
「アクマ……?」
私の視線を受けて、リズが笑う。
「大丈夫だって!誘拐犯も悪魔も、流石にこんな田舎まで来ないよ。もう、そんな話はやめやめ!それより……じゃん」
彼女は後ろ手で持っていた箱を前に突きつけた。
箱には赤いリボンがかけられている。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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作者名:蒼(そう) | 作成日時:2023年11月25日 22時