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地下道の入り口は寒気がするほどではないけど、空気がひんやりと湿っていた。

物置部屋への扉があるのに、今は戻ることができない。



奥に進むと、足元にさっき放り投げた懐中電灯が転がっている。

取り上げてスイッチを入れてみた。

明かりはつかない。

中の電球が割れちゃってるみたい。

仕方ないわ、置いていこう……。




進むと、地下道が続いている。

音もなく、水が石壁を伝って落ちていた……。




明かりがないので一歩づつしか進めない。

闇の中では距離感とか時間とか……いろんなものが曖昧になる気がする。

しかもあたりは一段と湿気が濃い。

パジャマごと、しっとりと水を含んでいく。


「…………」


ロープを跨いで、この二人の間を通らなければならない。

大丈夫……大丈夫よ。

死んでいるもの。

死んだ人は動いたりしないから……。



自分に言い聞かせて、胸の前で両手を組み合わせた。



「失礼します。通してくださいね……」



触れないように、慎重に素早く二人の間を跨ぎ越す。

ほっと息をつこうとした瞬間、悪臭に口と鼻を抑えた。

何これ?ひどい臭い!!


胃液が逆流しそうになって涙が出る。

ついさっきまで、なんの臭いもしなかったのに!


口だけで息をしながら、恐る恐る死体の門を振り返った。

ここを抜けてからだ。

何も遮るものなんてないのに、どうして?



座り込む二つの人影はただただ静かだ。

赤い縄で繋がれた二つの死体は、何かのゲートのようにも見える。

誰がなんの目的で作ったのかも、見当がつかない。

ずっと直視できない……。




やがて下っていた道が緩やかに上り始めていた。

少しホッとした。

このまま地下に潜り続けていたら、出口なんて望めないもの。





死体の門を通ってから妙な臭いが漂っている。

何かが腐ったような臭いと、微かに甘い匂い……?

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設定タグ:名前変換オリジナル , オリジナル , 吸血鬼   
作品ジャンル:ホラー, オリジナル作品
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作者名:蒼(そう) | 作成日時:2023年11月25日 22時

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