紫苑の海�� ◎ ページ23
海の家の店主から借りたパラソルを立ててサラさん達と合流。
その後はお昼食べてビーチバレーで戦争みたいになって、今は各々パラソルの下や海の中で涼んでる。
私は売店で買ってきた
ソウ「…その花束何？」
七瀬「えー？秘密。」
私とソウさん、カイさん、ケイジさん、アリス、ミシマ先生、クルマダさん、ハヤサカさんはパラソルの下。他のみんなは海か砂浜。
七瀬「ソウさん今日海入りました？」
ソウ「…そういえば入ってないね。」
七瀬「え、海来た意味なくね？」
ソウ「うるさいな…誘われたから来ただけだよ。入っても入んなくてもよくない？」
七瀬「まぁいいっすけど…」
スマホで時間を確認すると、時間が迫っていた。
今5時24分…あと3分じゃん。やべ、のんびりしすぎた。
のそのそと立ち上がって紫苑の花束を持ったまま、海に入る。
サラ「？七瀬…？」
浅瀬でちゃぱちゃぱしてるサラさん達より、もっと深いところまでざぶざぶ入っていく。
ここから立ち泳ぎか…もっと奥だったっけ……。
雨音「ちょ、ちょっと、どこまで行くの？」
七瀬「んー？すぐ終わらせるよ。ちょっと待ってて。」
確かここ…。
肺にできるだけ空気を詰め込んで、チャプンッと海の中に潜る。
海の中で目を開くと、ほんの少しオレンジ色に染まった空が水面越しに見える。
あー、きれい…じゃなくて。
そのまま逆さまになって、水を蹴って、近くて遠い海底まで泳いでいく。
一昨年付けた白いバツ印が見えたところで、体を回して海底の岩に足をつける。
バツ印に紫苑の花束を置いて、手を合わせて静かに黙祷した。
ナオ「…サラちゃん、紫苑の花の花言葉って知ってる？」
サラ「え？いえ…」
ナオ「…『追憶』それと、『キミを忘れない』。」
そう、忘れない。
私は一生、忘れない。
美菜が殺された後、この海に沈められたこと。
私はそれを、救わなかったこと。
海に近付くのが怖くて、警察にも言わなかった。
言えなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 25人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫狗(プロフ) - 色々落ち着いたらなんですけど、雨音くんと七瀬ちゃんが入れ替わるのを見てみたいです！欲を言うと脱出前... (2月4日 23時) (
レス) @page34 id: a2b9d0ac16 (このIDを非表示/違反報告)
みょん(プロフ) - あ、そうでしたか。 お忙しいのにありがとうございます。頑張ってください (2023年2月22日 7時) (レス) id: 1ba8aac85f (このIDを非表示/違反報告)
水渓 霖(プロフ) - みょんさん» アシスタントから、レス失礼します。Varelia、私ともにまもなく受験を迎えていますので、更新が止まってしまっています。 (2022年12月9日 16時) (レス) id: 0cd9fdd970 (このIDを非表示/違反報告)
みょん - あの〜大丈夫ですか？ 最近更新されてないですが。 少しでもいいので、何かいってください！心配します (2022年10月22日 18時) (レス) id: 5858736ed9 (このIDを非表示/違反報告)
みょん - 更新だ‼ 夏期講習だっっっるいですよね！わかりますわかります(゜_゜)(。_。)(゜_゜)(。_。) めんどくさいですねもうグータラしていたいですね！勉強○ソだっ！更新ありがとうございますっ！ (2022年8月21日 22時) (レス) @page33 id: 5858736ed9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Valeria | 作成日時：2022年7月1日 1時
