** ページ14
「S!Nくん顔と声だけの男よ、それでもいいの?」
「大丈夫です、コレの方が何もないです」
「え、ちょ」
「あっはは! 言うわね、あなた。luzくんにそんな暴言吐く子初めて見たわ。あー、面白い」
なんだろう、この空間は。めちゃくちゃ俺とS!Nさんの悪口言われてる気がする。いや、なんでこんなにこのふたり仲良くなってるの。
「でもS!Nさん、さっき着いたときにさりげなくコート持ってたりエスコートしてたじゃないですかぁ、言葉の端に優しさ感じるし!」
「まあ、年老いてるぶん優しさは持ち合わせてるわよね。あなたたちと違って、私もおばあさんなのよ?」
「ん? え?」
「え、それならもう何も信じられないです」
「でもまあ、いいところあるんじゃないの。luzくんにも。さっきからずっとS!Nくんの脚蹴ってるわよ。あなたに変な虫付くのが嫌なんじゃない?」
この人、S!Nさんしか見えないんじゃないか。いや確かに蹴りかけたけど。だって嫌やん。
「ねー、僕にはマイハニーしかいないのにねー」
「気色悪いわね。そういうのはベッドの中だけにして」
「ほんとラブラブですよねー、いいなー」
「一発殴ればluzくんも素直になるんじゃない? S!Nくんははじめましてのタイミングでプロポーズしてきたから、そうじゃないだけマシよ」
え、何言ってるんこの人。ふつうに傷害推奨してくるんだけど。絶対うちのじゃじゃ馬顔面殴ってくるやん、やめて。
「あ、姫、これ美味しい。食べる?」
「いただくわ」
気をそらしてくれたらしい。S!Nさん、ウィンクとかファンサは彼女さんにしてください。刺される。
終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)
←*
6人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:硝子体 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/glass_urtk
作成日時:2019年2月2日 9時