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「ほら、外だよ」
「次のコミティアまで外でないって決めたのに……」
「はいはい、そんなの通用しないから。バレンタイン終わって人少なくなったあたりでデートするよ」
「じゃあそれを引っ張り出す前に言ってくれる?」
「ごめんごめん、着替える?」
「え、どこで」
「んー、ここ?」
「頭絶対おかしいでしょ」
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「まふくん、おつかれさま」
「うん、ありがとう……」
「おめでとう、っていうのと、がんばってね、って言いたくて」
「それはありがたいけど、そろそろお肌のゴールデンタイムだよ? ちゃんと寝なきゃ」
「……まふくんが言っても説得力ないけど、おやすみ」
「うん、おやすみ」
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「今日は、寝てる」
静かな病室で、ひとつ、チョコレートの箱を置いて、眠っている彼女を起こさないように。
そーっと扉を閉めて、白い壁に向かって叫びたい気持ちを抑えた。
おやすみ、レイニー。
あとがき(Feb.)→←Saint Valentine Day
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作者名:硝子体 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/glass_urtk
作成日時:2019年2月2日 9時