緑川駿 後輩 クッキー ページ16
緑川駿side
「あ、緑川くん！」
「あっれ〜、彩葉さんジャーン」
遊真先輩とランク戦をし終えて、他に誰かいないかなーと探していた時、彩葉さんに声をかけられた。
「今、お世話になってる人に配ってるの、クッキー！」
ちょこちょこと駆け寄ってくる彩葉さん。そういうところ、みんな可愛いって言ってるんだよな。天然なのかな？
「緑川くんにもこれっ」
はい、と渡された袋。チラッと中身を見ると、淡い色合いのアイシングクッキーが入っていた。彩葉さんのお菓子は美味しいと評判だ。めっちゃ楽しみ。
「ありがとう、彩葉さん」
「いいえ！あ、緑川くん、遊真くん見なかった？遊真くんにも渡したいんだけど」
「さっき、カゲ先輩に誘われてランク戦に行ったよ」
「そっかぁ、じゃあ待ってようかな」
「その間お話でもしようよ」
いいよ！と言う彼女の手を引いて、近くのベンチに座る。
「今日は遊真くんに勝てたの？」
「7−３で負けた」
「そっかー」
次は勝てるように頑張れ！と頭をポンっと撫でられる。溢れ出るお姉ちゃん感につい甘えてしまい、もっと撫でて〜と頭を擦り付ける。
「おっと、甘えたなのかな、緑川くんは」
「…そのさぁ、緑川くんってのやめない？彩葉さん、遊真先輩とかは呼び捨てじゃん」
「…そういえばそうだったね。なになに、ヤキモチかな？」
「そうだね。お姉ちゃんがかまってくれない感じ？」
「そっかそっかー」
じゃあ駿くんね。と笑う彩葉さんはいつもより輝いて見えた。
「彩葉さん、これからもよろしくね」
「うん、よろしくね、駿くん」
そう言った彼女に少し胸の奥が疼いたのは気づかないフリをするのだった。
嵐山准 （夢主）ちゃん片思い キャンディ→←菊地原士郎 カレカノ カップケーキ
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作者名：ミケ猫 | 作成日時：2021年2月24日 21時
