# �� ページ15
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フジくんの視線が、全ての動きがフリーズする。
少し経って開いた唇は、微かに震えていた。
「__それって、」
「どういうことかは、Aにしかわかんないけどね。うっしーの恋が叶った祝福なのか、…自分の恋が叶わなかった、恨みなのか」
どうか、後者じゃないと信じていたい。それはフジくんも同じだったのか、少し宙に視線を泳がせた後、レトさんのはなんだったの？とすぐに話を切り返した。…まあ実際、切り返せてないようなもんだけど。
「俺のはね、トパーズ。宝石言葉は、…"友情"、だった」
__自分で自分の傷を、ざくりとナイフで抉るような感覚。彼女の優しさが、涙も出ないくらいに痛かった。
「…レトさん、」
「……、馬鹿だよね、ほんとに。"俺は友達なんだ"って勝手に線引きしたAも、…Aを勝手に好きになった俺も、馬鹿すぎる」
光を反射したトパーズが、ぼんやりと光を放っている。まるで、俺とAの関係性を表すみたいに、滲んだ縁取りに淡い色の光を浮かべて。
「…どっちも、馬鹿なんかじゃないよ。うまく言えないけどさ、俺から見れば2人とも優し過ぎただけなんだと思う」
「…優しすぎた、」
「うん。…だから、過去を否定しないでほしい。わざわざ自分を傷つけないでいいと思う。」
酔いが覚めたみたいにしっかりと両目で俺を捉えたフジくんが、テーブルの上で組んだその両手を固く握っている。彼の、言葉にうまく表せない想いが、そこから滲み出ているような気がした。
「…ありがと、フジくん」
「いーえ、……ちなみに、キヨのは何だったの？」
「あぁ、キヨくんのルビー？笑っちゃうよ、マジで」
"深い愛情"なんだってさ。
一瞬、ぽかんと口を開けたフジくんは、すぐに何かを理解したかのように大声をあげて笑い始めた。俺も釣られて、何が面白いのかわからないけど、涙が出るまで笑った。
…違うな、流れる涙を隠すために、笑った。
「＿結局、誰もキヨには勝てねーのかもしんないね」
ひとしきり笑った後、噛み締めるようにフジくんが呟いた言葉。そういうことかもね、と返すと、切なそうに笑ったフジくんは、何も言わずに俺のグラスにお酒を注いだ。
__いつからか、欲張りになった俺は女神に手を伸ばしていた。最初から、届きっこないのに。
行き場のない恋心と、不思議とスッキリした気持ちを、強いお酒で流し込んだ。
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もか(プロフ) - 更新楽しみにしてました！ありがとうございますm(_ _)m (2021年4月28日 8時) (
レス) id: f8135edeab (このIDを非表示/違反報告)
みんと - 尊死……夢主ちゃんとみんなの出会いのお話めちゃくちゃに刺さりました…！！尊すぎてしんどいです(；▽；) (2021年3月14日 0時) (レス) id: 9b2c0e9200 (このIDを非表示/違反報告)
アピス(プロフ) - やとさん» やとさん、前回に続きコメントありがとうございます！！ゲロ甘を意識して書かせていただいておりますので、そう言って頂けて嬉しいです…相変わらずマイペース更新ですが宜しくお願い致します。 (2021年3月12日 22時) (レス) id: 7d62638449 (このIDを非表示/違反報告)
やと(プロフ) - 続編おめでとうございます、ハニーマスタードに続きこちらのオーロラソースの更新もめちゃめちゃ楽しみにしてます！！！夢主ちゃんに男性陣がみんな優しくてほっこりします………(T_T)（笑） (2021年3月12日 21時) (レス) id: b0fb75ed70 (このIDを非表示/違反報告)
アピス(プロフ) - みんとさん» みんとさん、またまたコメントありがとうございます！もちろん、rtさんのお話も複数仕込み中ですので…またまた楽しみにしていただけたらなと思います！いつもご愛読ありがとうございます^_^ (2021年3月12日 11時) (レス) id: 7d62638449 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アピス | 作成日時：2021年3月12日 11時
