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84,ネコ型ロボット ページ48

暇なので、寝ている国見ちゃんに塩キャラメルを与えていると、不意に隣からクイッと服を引っ張られた。


国見ちゃんって寝てても塩キャラメル食べれるんだね‪w


...待てよ...私もマカロンなら食べれる気が...。


現実逃避していると、先程よりも強く、服を引っ張られた。


そんなに引っ張られたら服伸びるー...。


『何ですか?』


及川「何で敬語なのさ...。

Aちゃんはいつも敬語、使ってないし、俺とAちゃんの間に敬語なんて他人行儀なもの、必要ないでしょ?」


どうでもいいことをペラペラ喋るので無視してもう一度国見ちゃんに塩キャラメルを与えると、お兄ちゃんはめちゃくちゃ焦ってた。


及川「...じゃなくて、お兄ちゃんは疲れたので、Aちゃんに癒して欲しいなって思って。

Aちゃん、俺を癒して。」


語尾にハートマークがついてそうな言葉だなぁ...。


まぁ、とりあえず言えることは...


『生憎、私は人を癒す道具でも、そんな道具を出す某ネコ型ロボットでもないのだ。』


四次元ポケット持ってないしね。


欲しいよね...四次元ポケット。


そしたら、あかーしのとこにどこでもドア使って毎日行くよ...。


及川「ん?ギューッとさせてくれるだけでいいよ?

Aちゃんをギューッとするだけでお兄ちゃん、めちゃくちゃ元気になるから。

...ダメ?」


そう言って優しく微笑んで、上目遣いで言うお兄ちゃん。


殴ってやろっかな?









とか思ったけど、今日頑張ってたのも事実だし、何より私は上目遣いにめちゃくちゃ弱い。


優しく微笑まれるのもめちゃくちゃ弱い。


そのせいで国見ちゃんについつい塩キャラメルあげちゃったり、一ちゃんに怒られてるお兄ちゃんを助けちゃったりするんだけど...。


弱点だらけか...。


『...。

まぁ、好きにすれば?』


パァァと音がつきそうなぐらい大袈裟に顔を輝かせるお兄ちゃんに柄にもなく可愛いなとか思ってしまって、それを隠すように私はそっぽ向いてスマホをいじった。


Rineを開くと、とある人物からメッセージが届いてることに気づいて、それを確認する。


『...ねぇ、お兄ちゃん。』


及川「なぁに?Aちゃん。」


『明日、練習休みだったよね?』


及川「うん。

今日頑張ったからって。

それがどうかした?」


『ううん。何でもない。』


お兄ちゃんは不思議そうにこちらを見ていたが、特に追求はしてこなかった。


私はRineをしてきた人物に───と返信した。

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作者名:柊海翔 | 作成日時:2020年2月29日 5時

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