Ｑ．この中で一番愚かなのは誰でしょうか？【ハイキュー】

ヒント・・・１９個目 ページ20

＊東條side＊




先輩に連れられて、私たちは水道へと移動した。


このツインテール先輩の名前は、「桃井愛姫」というらしい。

ここまでの言動を見る限り、ぶりっ子と見た。





『それで、仕事って何やればいいんですか？』


桃井「あ〜私、やんないからぁあなたおねがいねぇ？」


『……は？』





今 こ の 人 は な ん て 言 っ た ？


仕事をしない？舐めてんの？？





桃井「私はぁ、みんなに愛されるお姫様だからさぁ…雑用は召使がやるものでしょぉ？」


『……分かりました』





こいつ…みんなはバレーに本気で取り組んでいるのに。

そんな中に、愛され目的で入ったなんて…！






許せない


潰してやる、こんな奴





桃井「じゃあ早くやってよねぇ？」





一つ一つの言動にイラつきながらも、それを抑えてスポドリを作る。

好みとかは分かんないから、とりあえず普通の味にしておく。


思い出すなぁ…前の学校でのこと。





『ふぅ、終わった』

桃井「じゃあ私持ってくねっ！！」





いきなりそんなことを言い出し、一軍のスポドリを持って体育館に行く。


な、何をする気なの…！？





桃井「休憩でーす♡」


及川「あ、ひめちゃんありがとう。……莉奈ちゃんは？」


桃井「そ、それが…ッ！！」

松川「何があったんだ？」




桃井「莉奈ちゃんがぁ、仕事私に押し付けて来て…何もやってくれなかったのぉ」





体育館から聞こえた甘ったるい声に、思わず吐き気がする。

仕事押し付けてんのはどっちだよ。


抗議の意も込めて、私は体育館に入った。

案の定、たくさんの人から睨まれる。





及川「ねえ、何が目的でここに入ったの？」





疑うような目つきで、そんなことを問われる。

何を言ってんだ。





『私がバレー部目当てなら、桃井先輩みたいにみなさんにスポドリを渡しますよ。


私はバレーが好きです。

裏切るようなことは絶対にしません』





目を見てキッパリと言い切った。


" 裏切る "

その言葉に、桃井先輩は顔を歪めた。





花巻「そうか、それもそうだな」

国見「先輩の言うことにも一理ありますね」






その二人の言葉で、みんなの目から疑いが無くなった気がした。


そしてそれ以降、桃井先輩は何もしてこなかった。(仕事は押し付けられていたけど)






だけど、合宿でその態度は一変した。






「ねえ、どうして？」


その言葉は、誰にも届かなかった。




＊

ヒント・・・２０個目→←ヒント・・・１８個目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す