Every day words to give to Sunrise(Ryohei.A) (ページ24)

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Every day words to give to Sunrise(Ryohei.A)２４ページ24

「それでどういうことなん？」

医務室の扉を閉めるや、そう問えば
苦笑したAが座りながら、椅子をくるりと回して、向井に向いた。

「せっかちだな。
　さっき言った通りだよ。
　阿部くんには、ギリギリになるかもだけど
　もう少し詳細が決まったら言うから。」
「もう少しって、どんくらい？
　何で今言うたらあかんの？」
「お互い予定共有してるから、さ。
　共有した後に、色々変わっちゃったら、ややこしくなっちゃう。」
「ならんやろ。日程だけの話やん、しかもケツの。
　なあ、じゃあ、俺からは、阿部ちゃんに軽く言うてもいいやんね？」

こんな風に、詰め寄るようにAと話したのは、これが初めてだった。
苦笑から困り顔へその表情を変えるAを
じっと見ながら、向井も眉尻を下げる。

「なんで言ったらあかんの。
　ホンマに言わへんで、大阪行くつもりちゃうよね？
　何かあったん？喧嘩？？
　それやったら、俺、間立つし…。」
「…喧嘩なんて、しないよ。私たち。」
「じゃあ何があったん？？
　え？まさかと思うけど、阿部ちゃんと
　別れるつもりやないよね？？」

Aの顔が、１回グシャリと、歪んで
それを取り繕うように笑ったその顔は
頷きこそしないが
自分が言った、最悪の仮定を
肯定しているのだと、確信した。

「嘘やん、待って、なんで？
　え？本当にどうしたん？なんで？
　明日Aさんとデートやって阿部ちゃん、
　嬉しそうに言うてたよ？」
「あはは、デートっていうか
　阿部くんの家にお邪魔するだけだけどね。」
「笑ってる場合ちゃうやん、なんで？
　なんでそんな…。」

焦って、言葉が詰まる。
焦燥感に、真っ白になりそうになる頭を叱咤する。

自嘲的な笑みを浮かべたAは
背凭れに深く持たれて、天井を見上げていた。
　
「んー……何か疲れちゃって。」
「何に？急に？今？」
「めっちゃ突っ込んで聞いてくるね、康二くん。」
「そりゃ聞くよ、やって…、俺、俺…。」

あの時、向井もSnowManのメンバーなのだから、と、
言ってくれたのは阿部とAだったのに。

込み上げてくる涙を慌てて拭く。
泣いている場合ではないのに、拭いても拭いても
涙は止まりそうになかった。