ヴァンパイアに恋しちゃいました【M!LK】④ (ページ35)

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サーノリア「んもー！しつこいなっ！そんなに俺の名前が知りたいのなら教えてやるよっ！
俺はサーノリア・ハヤティッシュⅢ世！スターダストヴィレッジの人間ならば聞いたことぐらいあるだろ？！」

マリー「サーノリアさん……。素敵な名前！
でも確か、ヴァンパイアの王様の名前よね？
じゃあもしかして、あなたがヴァンパイアの王様？」

サーノリア「あぁそうだ！これでもういいだろ？！」

マリー「王様って何かと大変よね……？
責任重大だし、全部任されちゃうし、なんでもかんでも負わされるし……」

サーノリア「そうなんだよぉ～……ほんとつらいよぉ……まったく……」

と、言い終わったところでサーノリアはハッとなって首を横に振った。
何をこんな人間なんかに愚痴っているのだろうと、我に返ったのだ。

マリー「ふふっ。ヴァンパイアさんの世界でも色々あるのね」

サーノリア「い、今のは違う！！忘れてくれ……」

マリー「あら？顔が赤くなってるわよ？照れてるの？」

サーノリア「う、うるせえな！！俺はもう行くからな！」

マリー「あ、待ってよ！」

サーノリア「ついてくるなってば！」

マリー「ねえ、明日もこの時間にここで逢えない？」

サーノリア「はっ？！な、何で……？」

マリー「言ったでしょ？私はあなたと仲良くなりたいの。
もっとサーノリアさんとお話したいわ」

サーノリア「お、俺はお前と話すことなんか何もない」

マリー「そんなこと言って、今もお話してくれてるじゃない？
だから、私は明日もここで待ってるわ」

サーノリア「か、勝手にしろ……。
俺はこんな場所に来るつもりはない。
待ちたかったら一人で勝手に待ってればいい」

そう言って、サーノリアはマントを翻して夜の闇に紛れて消えていった。

マリー「私待ってるからね！
あなたが来るまでずっとここで！」

そう叫ぶ、マリーの言葉を背に浴びながら。

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