ヴァンパイアに恋しちゃいました【M!LK】④ (ページ48)

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サーノリア「マリー！！
何で……何で俺なんか庇って……」

王の頬に伝う涙を、そっと、優しく細い指がぬぐう。

マリー「泣かないで、サーノリア……」

サーノリア「マリー……！！」

マリー「ねぇ、サーノリア……。
笑ってちょうだい……。
最期に、あなたの、笑顔が見たい……」

サーノリア「最期なんて言うなよ！！！
ずっと側にいてくれるって言ったじゃないか！！！」

マリー「側にいるわ、サーノリア……。
私は、ずっと側であなたを見守ってる……。
だから、泣かないで……？」

サーノリア「俺にはもうお前しかいないんだ……！
だから頼むよ……。
いかないで……マリー……」

マリー「大丈夫よ……。
あなたには、きっと素晴らしい未来が、待ってるわ……。
あなたを大切に思ってくれる人だって……きっと見つかる……。
だから……私がいなくても、あなたは……この先の未来を……生きて……夢を……叶えて……ね……」

サーノリア「素晴らしい未来なんていらない……！
マリーのいない未来なんて……そんな世界なんて意味ない……。
俺にはそんなのいらない！！
だから……だから……！」

マリー「あなたに出逢えて、あなたを愛せて、あなたに愛してもらって……本当に幸せだったわ……。
あり、がとう……。
サー……ノリア……。
大好……き……」

サーノリア「やだ……やだよマリー……！
いかないで……俺を……一人にしないで……！
マリー……！！」

雨のように流れ落ちる涙を浴びながら、マリーは静かに目を閉じた。