《青》青色の夢 ページ3
〆.
青色の夢
〆.
これは、私と流星が出会ってから初めてのバレンタインデーの話。
料理がまだまだできない私にとっては、お菓子作りも例外ではなく。
「流星くん、あの……」
「ん?」
ふにゃふにゃ笑う流星くんに、「バレンタインチョコ無しでもいい?」と聞かなくてはならないのだけれど……。
「もうすぐバレンタインやなぁ」
とか。
「Aの以外ほんまにいらん、絶対受け取らん」
とか。
かなり期待されているご様子。
「えっと………バレンタイン、楽しみにしててね!」
「当たり前やん」
ぎゅ、って。ハグが好きみたい。
………そんな穏やかなやり取りから数日後。
「うう…………なんで、」
生チョコをつくろう、簡単そうだから。と思い、ちゃーんとレシピを見ながらやってるんだけど。
「あっ!?お湯入っちゃった、」
「あれ?なんか思ってる味と違う……?」
「綺麗にできない……!」
全行程でミスし、キッチンは散々なことに。
おかしいな。
チョコレートを湯煎して、生クリームと混ぜて、冷蔵庫で固めたものにココアパウダーをまぶすだけなんだよ?
なぜ失敗する?
「………まあ、見た目より中身だよね。一応美味しいもんね。気持ちがこもってたらそれでいいしね」
かなり自分に言い聞かせて、完成。
ラッピングだけはかなり器用にできたから、そういう意味での見てくれはいい。
「A。……んふふ、俺のチョコ」
「流星くん」
キッチンの惨劇を見て、「俺のために頑張ってくれてんな」と頭を撫でてくれる。
「いつも市販のチョコで済ませてたんだけど……流星くんにはやっぱりつくったの食べてほしくて」
「可愛すぎやろ」
流星くんの機嫌はよくなるばかり。
「ラッピングめちゃくちゃうまない?」
「そこだけ器用なの」
「食べるんもったいないなぁ……」
しょんぼりしちゃってる。
「食べてほしいな……」
「っ、食う。いただきます」
とんでもない見た目のチョコらしき物体を、嬉しそうに見つめてからなんの迷いもなく口の中へ放り込んだ。
お、お腹壊したらどうしよう。
慌てる私に返ってきたのは、
「めっちゃ美味い……ありがとう」
とびきりの笑顔と、甘い甘いキスのお礼でした。
〆.
《赤》重岡大毅に彼女なんているわけない。→←《赤》重岡大毅の弱点。
632人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅鮭 - リクエストお願いします!望くんの愛情付きで、主人公ちゃんがのんちゃんを抱きしめたいと泣く。というお話を見たいです! (2019年2月22日 19時) (レス) id: b9054f2fb1 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - コメント失礼します…!結構前からファンです()リクエストなのですが、2.5枚目なあなたと。のバレンタインバージョンをお願いしたいです…! (2019年2月12日 0時) (レス) id: 3cedab38fa (このIDを非表示/違反報告)
きゃんでぃー♪ - 2度目のリクエストっていいですか?時間があったらでいいのでちゃうねんっ!!のやつが見たいです。2回もリクエストしてしまってすいません! (2019年2月8日 22時) (レス) id: c2201849bc (このIDを非表示/違反報告)
彩乃(プロフ) - わたあおシリーズ見たいです…! (2019年2月7日 0時) (レス) id: df7938dc75 (このIDを非表示/違反報告)
きゃんでぃー♪ - シゲオカダイキの方もありがとうございました笑全部のお話が面白いですね! (2019年2月5日 7時) (レス) id: c2201849bc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はゆな | 作成日時:2019年1月31日 19時