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59. ページ10

ところで、マネージャーになったはいいけど私は何からするべきなのだろうか。

見たところ今日は全員オフのようだし、マネージャー業と並行して今までの家事をやった方がいいのかな。

うん、そうしよう。誰かのために働く、という久しぶりの感覚に胸が高まる。

まずは何をしようかな。時計を見ると11時50分を指している。

腹が減っては戦ができぬ。まずはご飯を作ることにしよう。

私がいない間は家事をどうしてたんだろう。そりゃ私が来る前だって誰かがやっていたはずだけど、家事をするイメージが湧くのはトニセンの3人だけだ。

階段を降りながらトニセンが料理や洗濯、掃除をする姿を思い描く。

うん、似合うな。

そしてその後、カミセンの3人が家事をしている姿を思い描く。



だめだ、全然思い描けない。まず剛くんのエプロンが似合わない……。

少し面白くなってククっと小さく笑いながら歩いていたら、ドンっと何かにぶつかる。

「何笑いながら歩いてるんだよ」

『げっ、剛くん』

「げっ、てなんだよ」

『いや、ごめんなんでもないよ、剛くん今日のお昼ご飯何がいい?』

「話そらしたな?ご飯はハンバーグがいい」

話をそらされた割には随分と楽しそうに鼻歌なんか歌いながら去っていった。

キッチンでう〜んと悩む。

ハンバーグか…。時間かかるし却下かな。我ながら聞いておいてひどいとは思うが、効率重視である。

お昼はナポリタンにでもしようかな。結局、食品棚を覗いてメニューを決めた。



ケチャップのいい香りが続々と人を集める。

「やった〜!ナポリタンじゃん!」

大はしゃぎしているのはもちろん井ノ原くん。
そういえば好物だったね。

黙々と食器を準備してくれるのは岡田くん。
意外と主夫の役なんか似合うかも、とちょっと思ったり。

フライパンの中を覗いた剛くんは

「ハンバーグは?」

と少し残念そうな表情をしている。

『ごめん!夕ご飯に作るから!』

申し訳なくて、このとおり!と手を合わせて謝れば

「ならいいけど」

とまた嬉しさが隠しきれないような表情をした。


全ての皿に盛り終えて、みんなが席に着く。

私の席も変わらずに空いていて、待ってたんだよ、と言われている気持ちになった。

それぞれがいただきますをして、おいしいと口に運ぶ。

私こそ、幸せを隠しきれない顔をしていたかもしれない。

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それ(プロフ) - みるくプリンさん» みるくプリンさんありがとうございます。前作でもコメント頂けて嬉しかったです!次のお話も気長にお待ちいただけると嬉しいです(^^) (2020年12月5日 22時) (レス) id: 11ffe0d4ff (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - 完結おめでとうございます&お疲れ様でした!いつも楽しく読ませて頂きました。新作も楽しみです。これからも頑張って下さいね。あ、右の星をポチらせていただきました~(*^^*) (2020年12月5日 17時) (レス) id: e740d416ca (このIDを非表示/違反報告)
それ(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!のろのろ更新ですが温かく見守って下さるとうれしいです! (2020年10月10日 16時) (レス) id: 11ffe0d4ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - とても面白いですね!続き楽しみにしてす!! (2020年10月4日 19時) (レス) id: f016a9c02b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:それ | 作成日時:2020年3月22日 23時

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