私は誰にも落ちません！2

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井ノ原くんと健くんと私で、一週間ぶりになんてことない話で盛り上がる。

なんと私の家の掃除をしてくれたのだ。おかげで今は、綺麗な部屋でお茶を飲みながら話をしている。

『なんかごめんね？私ばっかり色々やってもらっちゃって』

｢いいんだよ、Aちゃんには多分これからいっぱいやってもらうことあるし｣

健くんが怪しげな笑みを浮かべる。

『それってどういう…』

｢俺たちこれからツアー始まるからさ！｣

そうか、そういえばそうだった。

『つまり、私も一緒に行くってこと……？』


｢そうだよ！俺らと一緒に色んな場所行くってこと！｣

井ノ原くんがわくわくした様子で話し出す。

｢Aちゃんにはお仕事もしてもらうけど、いっぱいおいしいお店とか行きたいよね！」

さらに

｢そうそう！Aちゃんの好きな食べ物知りたいし！｣

と健くん。

……なんだろう。嬉しいんだけど、恥ずかしい。


『それってだいぶ公私混同してません？』

照れが混じってそんなことを言ってしまう。


けれど、返ってきた言葉は

｢そうだよ！まずAちゃんをマネージャーにしようって時点で公私混同もいいとこだよね｣

｢うん、まあ逆に？マネージャーにしちゃえば公私混同もおっけー！みたいな？｣

ダメだ………健くんも井ノ原くんもわかっててやってるんだ…。
こんなんじゃ絆されるのは時間の問題だな、と密かに思った。

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