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『Aちゃん？！』
私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
顔を上げると、会いたかった坂本さんがそこにいた。
息がちゃんと吸えなくて、苦しくなる。
そんな私に駆けよって、坂本さんは抱きしめてくれた。
『もう大丈夫........大丈夫だから...。』
背中をさすりながら落ち着かせるように優しい言葉をかけてくれる。
どれぐらいそうしていたんだろう。
呼吸もだんだんと落ち着いてきた。
抱きしめられていた腕に力が入る。
『ねぇ、Aちゃん。
俺んとこにおいで....。
俺、もうAちゃんが苦しむ顔、見たくないんだ。
もう無理なんてしなくていいから。』
坂本さんの言葉ひとつひとつがあったかくて、私の心にすっと入ってくる。
『俺.....Aちゃんのこと好きだから。
俺が作ったもの、おいしいって笑うAちゃんが好きなんだよ.....。』
自分の想いに、気付いた。
坂本さんが好きなんだって。
でも.....
「....こんな私で.....っ.........いいんですか...？
私....いっぱい汚れてる.......」
『汚れてなんかない。
Aちゃんは綺麗だよ。』
「........私も...坂本さんのことが好きです.......」
『俺のそばにいてくれる？』
その言葉に小さくうなずく。
『よろしくね。
Aちゃんのことは俺が守るから。』
＊
次の日、私は会社を辞めた。
会社を出たあと、そのまま坂本さんのお店に行く。
ドアの前で深呼吸をして、扉を開く。
『あ、Aちゃんおかえり。』
"おかえり"
という坂本さんの言葉がすごくあったかくて、顔がほころぶ。
厨房からでてきて、私を抱きしめる坂本さん。
『これから、頑張っていこうね。』
「はい。」
私の進む道が明るくなった気がした。
...end
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らぶせん - 胸が苦しくなるところがいっぱいあって感動しました (2015年12月15日 23時) (
レス) id: e47ac1e7f4 (このIDを非表示/違反報告)
ぶいろく - めっちゃ良かったです！ 私は健君が好きなんですけどお話は剛君のがとても良かったです！ 受験頑張ってください！ 私もこのお話を読んで受験勉強がんばります！ また受験が終わってから新しいお話UPしてください！ (2015年10月18日 22時) (レス) id: 22cdff0d14 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇる(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます◎更新頑張るのでこれからもよろしくお願いします^^* (2015年10月12日 14時) (レス) id: a1455757ba (このIDを非表示/違反報告)
ちぇる(プロフ) - あやかさん» コメントありがとうございます(^O^)そう言っていただけてすごくうれしいです◎更新頑張るのでこれからもよろしくお願いします！ (2015年10月12日 14時) (レス) id: a1455757ba (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - すごくおもしろいです＼(^o^)／更新楽しみにしています^ ^ (2015年10月12日 2時) (レス) id: aae8690488 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぇる | 作成日時：2015年10月2日 1時
