小さな約束【Junichi.O】

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中学生になると、岡田くんは身長も伸びて、声も低くなって、すごく大人っぽくなった。






小さい頃から優しい人だったから、すごくモテるようになった。遠かった距離がもっともっと遠くなっていった。





『岡田くんかっこいいよね』って、そう言われるたびに胸が苦しかった。




中学生になった私には、この気持ちがなんなのかわかっていたけれど、気づいてないフリをしてた。気づくのがこわかった。





岡田くんは中学生になってからも、よく私に話しかけてくれてた。それはすごく嬉しかった。







だけど女子からの視線が痛くて、私は話さえもしなくなった。避けて避けて、最後には無視までするようになった。岡田くんは毎回、悲しい顔をしてた。





そんな風にしていた私だけど、ある日からみんなに避けられるようになった。一緒にいた友達からも避けられるようになってしまった。






きっと岡田くんに話しかけられる私が気にくわなかったんだと思う。






それから私はずっとひとりだった。
苦しくても






(これは岡田くんを傷つけた罰だ。)





って言い聞かせてずっと我慢した。






3年生になって、志望校はみんなとはちがう高校にした。みんなから離れられるチャンスを逃さないように、必死に勉強して、今の高校に合格した。






まさか岡田くんも同じ高校に合格してたなんて、あの頃の私は知らなかった。

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