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家に帰ると、あたしは松島くんからもらったブレスレットをボーッと眺めていた。
大学見学、楽しかったな。
松島くんは、まっすぐ気持ちをくれる。
はぐらかしたりしない。
あたしなんかを、一生懸命好きでいてくれる。
なのに、目を瞑ると、中島くんの顔が浮かんでくるんだ。
なんでだろう…？
あたしは松島くんからもらったブレスレットを外すと、箱に入れ、机にしまった。
箱…
そういえば…
あたしはカバンを開けると、放課後に机の中に入っていた小さな箱を取り出した。
5cm角ほどの白い箱に、細い赤いリボン。
そーっとリボンを解いて、箱を開けると、そこにはネックレスが入っていた。
「きれい…」
私はネックレスを箱から出して眺めた。
パサっ…
すると、ネックレスの箱の中から何かが落ちた。
それはツリーの絵が描かれたクリスマスカードで
開くと音がした。
" Merry Christmas Aちゃん！
来年は君と笑って、君の隣で過ごしたい "
手描きでそう書いてあるメッセージカードには、差出人の名前はなかった。
名前なんてなくたって、
この字、こんな言葉をサラッと書けるなんて…
私の周りに
中島くんしかいない。
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作者名：しおん | 作成日時：2017年10月29日 21時
