テストで恋、始まります。 (ページ26)

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中島くんが学校に来ていないと知ったのは放課後になってからだった。

メッセージを送ると、すぐに返信が来た。

中島くんインフルエンザだって。カッコ悪…

不戦敗だね。まきこんでごめん。

「中島くん、何だって？」

「あ、松島くん…。インフルエンザ…だって」

「自分から勝手な条件でふっかけてきておいて不戦敗って、ほんと勝手だよねぇ…」

呆れたようにフッと松島くんが笑う。

「正直、諦めるしかないなって思ってたけど、俺、チャンスだと思うことにするからね！」

「え…？」

「負けたらAちゃんに話しかけない…
実は中島くんも同じ条件なんだ。
インフルエンザだろうが何だろうが負けは負け。
つまり俺は中島くんに邪魔されずにAちゃんのこと口説けるってことでしょ？」

「うそ…」

「というわけだから、よろしくね？じゃ、また明日ねAちゃん！」

キョトンとする私に
そう言うと松島くんは颯爽と帰っていった。

あたしは急な展開についていけずに、しばらく教室にたたずんでいた。

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