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「な、なんで知って…」
「だって見えたんだもん、3階の渡り廊下から。つーか、あのとき、告白するわ頬にキスするわ、松島くん、結構やってくれたよねー、」
確かに…
あれはびっくりした。
「あげく、未遂とはいえ、化学準備室では抱きしめて…あれ止めなかったら松島くん絶対キスしてたよ…。俺が行かなかったらファーストキスは松島くんだったね、Aちゃん」
「う…、うん」
「あんなとこで二人きりになるなんて、油断しすぎでしょうが」
ほっぺをムギュっとつねられる。
い、痛い…
いつの間にか怒りの矛先があたしに…
「でも多分、松島くん、まだAちゃんのコト諦めないと思うんだよね」
「え…?」
「ゲームに負けたし、この前のコトもあるし、当分は大人しいだろうけどさ」
中島くんの手が、あたしの頬を包む。
そしてニッコリ笑って
「そう簡単に諦められるような女の子じゃないから、Aちゃんは」
なぜか満足気にそう言うと、静かに唇が重なった。
優しいキスに、あたしは目を閉じた。
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作者名:しおん | 作成日時:2017年10月29日 21時