にゃんが十五匹 ページ15
「じゃあ行ってきます!杏寿郎さん、千寿郎くん、水には十分気を付けてくださいね、特に杏寿郎さん」
「うむ!大丈夫だ!」
「Aさん、お気をつけて」
私は千寿郎くんの手作り弁当を掲げ、扉を開けて外に出た。
まさか千寿郎くんが、朝ご飯、弁当を作ってくれているとはおもわなかった。
昨日の夜色々聞いて来たから、不思議に思ってたけど。
いや、本当に千寿郎くん……君って奴は……!!
素晴らしい!!
私は今日一日、仕事が頑張れそうだ。
***
「……ふぅ、ただいまぁ……疲れたぁ〜」
鍵を開けて、午後八時帰宅。
「お帰りなさい!Aさん。お風呂沸かしてありますよ、あと、夕飯もできています。どちらを先にしますか?」
「え……」
これって、よくあるあるの『お風呂にする?ご飯にする?それとも……わ・た・し?』ってやつ…!?
「千寿郎くん、それは私に使っちゃあ……もったいない……もっといい方を見つけて使った方がいい!」
「え?」
私はしっかりと肩を掴んで、深く頷いた。
「最初お腹空いたから、ご飯にしようかな」
「分かりました!すぐ、用意しますね…!」
パタパタとキッチンに向かう千寿郎くん。
可愛い。
「A、仕事が終わったのか!大丈夫か?」
「あ、杏寿郎さん。はい、私は大丈夫ですよ」
杏寿郎さんは私よりも歳下らしいのだが、どうも歳下に見えない。
本当に彼は二十歳なのだろうか。
「用意ができました!」
みんなで席に座って気付いた。
「あれ、杏寿郎さん、千寿郎くん……まさか私を待っていてくれたのですか?」
「うむ!」
「はい!」
……嘘、めちゃくちゃ嬉しい。
「先食べててくれて良かったのに〜」
「ここはAさんの家なので…」
「うむ、俺たちはあくまで居候の身」
「いやいや、宝石とか財政面支えてくださってるので、そんな遠慮しなくても…」
そう口では言っているが、やっぱり嬉しい。
「……ありがとうございます。とても嬉しいです…」
素直に想いを伝えると二人は優しく笑った。
「「「いただきます」」」
三人で手をあわて、夕食をとった。
***
「あっ、こっちの洗い物お願いします、杏寿郎さん」
「うむ!」
「Aさん、これ拭き終わりました!」
「はいはーい!」
三人で協力して洗い物の片付けをする。
とても幸せな時間だった。
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丸(プロフ) - グミさん» わぁぁ!!グミさま〜!!お優しいコメントをありがとうございます。゚(゚´ω`゚)゚。グミさまの心を少しでもホワホワさせることができたのなら幸いです!こちらこそ長い間お付き合い下さりありがとうございました!<(_ _*)> (1月30日 11時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
グミ - 途中まで読んでいて、でも忙しくて全然読めてなかったのですが、ちらっと除くと完結、と出ていたので一気読みしてしまいました!2人と別れる時、涙が溢れてきました。でも!再会できて良かったです!!しあわせになって、良かった…!コメント失礼しましたm(*_ _)m (1月30日 6時) (レス) @page50 id: 9cb77040e4 (このIDを非表示/違反報告)
丸(プロフ) - maxiahさん» お久しぶりです!maxiah様!(*´∇`)心が浄化されましたか!それは光栄の極みです!!長い間おやすみしていたのにも関わらずお優しいお言葉胸にしみます(*/-\*)素敵なコメントをありがとうございました!m(_ _)m (2022年4月7日 17時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
maxiah(プロフ) - お久しぶりに拝見させていただきました。はぁ心が浄化されます。好きです。 (2022年4月6日 22時) (レス) @page37 id: f2fb6597c0 (このIDを非表示/違反報告)
龝(プロフ) - 墨染さん» わぁぁ!墨染さまっ!こんばんは!こちらこそ、墨染さまとお話する時は安らぎの一時です!いつもありがとうございますm(_ _)mこれからも、墨染さまを幸せにできるようなお話作りを頑張ります…!(*´▽`*) (2021年7月6日 22時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
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