拾陸 ページ16
「藤宮さん」
「はい？」
私達は最初は二人で歩いて帰っていたものの、私のペースに合わせていると、私の家に着くのが、ガッツリ日が昇るレベルらしい。
なので、私はお恥ずかしながら、煉獄さんに背負ってもらっている状態である。
「藤宮さんは命を懸けてでも俺について行きたいのか？」
「私、何となく、感じるんです」
「む？」
「煉獄さんの傍にいれば絶対に死なない自信があります」
本当になぜか死なない自信がある。
きっと無限列車まで＿＿＿＿＿うん。
「君にはやはり家に居てもらいたいところだ」
「嫌です、私は煉獄さんの輝かしい勇姿を描きたいです！」
バレないようにそっと煉獄さんの髪に触れた。
柔らかくて、綺麗な髪色だ。
……少し顔を埋めてみたい……なんてね。
「私は命を無駄になんてするつもりはありません、なので安心してください！」
「……うむ、なら……多少の特訓は必要だな！！」
「え」
特訓……？
何となく嫌な予感がする。
「毎回君を背負っては居られない！！つまり、君も俺を描きたいならば、君も俺と稽古だ！！」
「継子(仮)ってところですか……！！」
「うむ！！」
……なんてこったい！
煉獄さんの稽古はキツいとあったぞ！！
「藤宮さん、今日の朝から特訓だ！！」
「今日の朝！！！」
「無理なら仕方ない……君を連れて行く事は＿＿＿＿」
「あぁああ！分かりました！！行きます、行きます！」
何度も返事をすれば、笑い声が聞こえてくる。
少しだけ足に自信がある程度の私が、煉獄さんの地獄の特訓に付き合えるか……とてもとても心配だが、
特訓という事は＿＿煉獄家にお邪魔して＿＿千寿郎くんやら、槇寿郎さんとの接触も可能かもしれない！！？
「ん"ん"ｯｯ……それはいいかも」
「何がだ？」
「ふふ、秘密です」
＊＊＊
「藤宮さん、起きるんだ」
「あ、え……」
何度か揺れて、ゆっくり目を開ければ、私は煉獄さんの背に寄りかかって寝ていたようだ。
「ほら、着いたぞ」
「あ……、ありがとうございます！」
「うむ、では降ろすぞ」
ゆっくり降ろされて、私は少し欠伸を我慢しながら、煉獄さんに頭を下げた。
「今日はありがとうございました」
「あぁ、数時間後にまた迎えに来る」
迎えに＿＿＿？
これはもう、寝坊できないやつだ……
私は眉を下げて笑う。
「よ、よろしくお願いいたします……」
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古猫丸(プロフ) - 柑橘蛍さん» 柑橘蛍様！いつもコメントありがとうございます(*´ω｀*)そうなんですよね！主人公ちゃんめちゃくちゃ高難度の技をやってのけているんですよ！！軽く大まかな事を描いて、後付けでじっくり描いていたのではないかな〜と思います！(*´艸｀*) (2021年5月3日 6時) (
レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘蛍(プロフ) - 完結おめでとうございます！よく考えたら主人公ちゃん静物じゃなくて動物スケッチしてるんですよね…すご。 (2021年5月3日 0時) (レス) id: e14d5de1d5 (このIDを非表示/違反報告)
古猫丸(プロフ) - 華さん» 今回は珍しく兄貴切り抜け話だったので、レア中のレアです！この話も一番最初に話を練ったときは兄貴はそのまま見届けられる感じで、来世の話も無しの一番切なかったのですが、やっぱり幸せエンドにしました(*´-`*)次回作、頑張りますっ〜！(*´▽｀)ﾉ (2021年5月2日 23時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
古猫丸(プロフ) - 彩乃（yumeko）さん» 彩乃（yumeko）さん、コメントありがとうございます！(*´∇｀)旅館のシーンは他の話と比べてちょっと甘めですよね！(*´艸｀*)ふふふ。こちらこそ最後まで目を通していただき、ありがとうございました！m(_ _)m (2021年5月2日 23時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 丸ちゃん、完結おめでとうございます(*´ `)最後、煉獄さんが無限列車を切り抜けて良かったと思いました！二人が幸せな結末で良かったです。次のお話も楽しみにしていますね！ (2021年5月2日 22時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
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