拾壱 ページ11
「藤宮さん、今から俺が言う事を必ず守って欲しい！！」
煉獄さんにおんぶしてもらっている。
わあああ、煉獄さんの頭がこんなに近くに…！
「藤宮さん！！」
「は、はいっ！」
煉獄さんが言ったことは、
1、私は必ず木の上で見ていること。下に降りて来ない。
2、戦闘に絶対に参加しないこと
3、もし煉獄さんが死んでも、絶対に助けに行こうとしないこと
4、何かがあれば煉獄さんを置いて全力で逃げること
5、死なないこと
「守れるか？」
「おまかせください！」
「……不安だ…」
煉獄さんの言葉に私は笑う。
「大丈夫です、絶対に闘いの邪魔は致しません。これだけは本当に約束します。私は煉獄さんを描きたい。ただそれだけなんです」
「またそういう勘違いさせるような発言を……」
「ですから！勘違いじゃないですって。本当に煉獄さんを描きたいんです」
空が暗くなっていき、場所も町からどんどん離れ、森になっていく。
「わああ、なんか緊張してきました…」
「戻るか？」
「違います、なんか、煉獄さんの戦闘シーンを描けることに心の底から湧き上がる喜びが……」
「君は本当に…！！よろしくないぞ！！」
なぜか怒られてしまった。
私は本当に尊敬しているキャラの戦闘シーンを描けることの喜びに震えているというのに。
「煉獄さん、私は本当に幸せです。貴方に出会えて本当に、あぁ、神様ありがとうございます！」
「藤宮さん、君は本当に……男が勘違いする！！」
「それが、聞いてください？煉獄さん、私、破談された数が二桁にのぼるんですよ」
「む？」
煉獄さんが笑い出す。
え、失礼過ぎませんか！？
「嘘はやめてくれ！！」
「嘘じゃないですよ？だからこうして二十歳になってもひとりぼっちで父と二人暮しなんですよ？」
なぜか煉獄さんに恋愛相談をしてしまっているというカオス的状況。
「分かった！ははっ、では、十年後君が独り身だったら、俺が君のことを迎えよう！」
笑いながら言う煉獄さん。明らかに冗談だ。
「はいはい！もらってくださいね、約束ですよ。私はいつも変わり者扱いされてポイされるんですから」
十年後、貴方は生きていない。
それを知っているのはきっとこの世界で私ただ一人。
分かっているから、私だけが分かっているこの状況が一番切ないのだ。
彼は何も知らない。
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古猫丸(プロフ) - 柑橘蛍さん» 柑橘蛍様！いつもコメントありがとうございます(*´ω｀*)そうなんですよね！主人公ちゃんめちゃくちゃ高難度の技をやってのけているんですよ！！軽く大まかな事を描いて、後付けでじっくり描いていたのではないかな〜と思います！(*´艸｀*) (2021年5月3日 6時) (
レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘蛍(プロフ) - 完結おめでとうございます！よく考えたら主人公ちゃん静物じゃなくて動物スケッチしてるんですよね…すご。 (2021年5月3日 0時) (レス) id: e14d5de1d5 (このIDを非表示/違反報告)
古猫丸(プロフ) - 華さん» 今回は珍しく兄貴切り抜け話だったので、レア中のレアです！この話も一番最初に話を練ったときは兄貴はそのまま見届けられる感じで、来世の話も無しの一番切なかったのですが、やっぱり幸せエンドにしました(*´-`*)次回作、頑張りますっ〜！(*´▽｀)ﾉ (2021年5月2日 23時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
古猫丸(プロフ) - 彩乃（yumeko）さん» 彩乃（yumeko）さん、コメントありがとうございます！(*´∇｀)旅館のシーンは他の話と比べてちょっと甘めですよね！(*´艸｀*)ふふふ。こちらこそ最後まで目を通していただき、ありがとうございました！m(_ _)m (2021年5月2日 23時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 丸ちゃん、完結おめでとうございます(*´ `)最後、煉獄さんが無限列車を切り抜けて良かったと思いました！二人が幸せな結末で良かったです。次のお話も楽しみにしていますね！ (2021年5月2日 22時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
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